ALI、『呪術廻戦』EDテーマがバイラルチャート急上昇 “聴き手のシチュエーションを視覚化”したこともヒット要因に?

参照:https://spotifycharts.com/viral/jp/weekly/latest

 Spotifyの「バイラルトップ50(日本)」は、最もストリーミング再生された曲をランク付けした「Spotify Top 50チャート」とは異なり、純粋にファンが聴いて共感共有した音楽のデータを示す指標を元に作られたプレイリスト。同チャートを1週間分集計した数値の今週分(11月12日公開:11月5日~11月11日集計分)のTOP10は以下の通り。

1位:Broken kangaroo「水平線」
2位:LiSA「炎」
3位:おさるのうた「セイカツ」
4位:ALI「LOST IN PARADISE feat. AKLO」
5位:Ryuki「僕の横で眠るキミが」
6位:平井大「Stand by me, Stand by you.」
7位:NCT U「Make A Wish (Birthday Song) 」
8位:川崎鷹也「魔法の絨毯」
9位:Eve「廻廻奇譚」
10位:BLOOM VASE「CHILDAYS」

 今回は4位にランクインしたALI「LOST IN PARADISE feat. AKLO」を取り上げたい。

ALI「LOST IN PARADISE feat. AKLO」

 ALIは、2016年に結成されたバンドである。日本、ヨーロッパ、アメリカ、アジア、アフリカ、ブラジルなどの多国籍なルーツを持つメンバーで構成され、その音楽もひとことで言ってしまえば多国籍。ブラックミュージックやヒップホップを軸としながら、ラテンやワールドミュージックをエッセンスとして取り入れるなど、クロスオーバーなサウンドが特徴である。

 AKLOは、日本とメキシコをルーツに持つヒップホップMC。これまでKREVA、SKY-HI、SALU、久保田利伸、EXILE THE SECOND、倖田來未など、まさにジャンレスなフィールドで幾多のコラボレーションを繰り広げて来た。

 両者とも、そのスキルとサウンドのクオリティで、感度の高い音楽リスナー界隈では知らせた存在であったが、ここに来て知名度が一気に全国区になりつつある。「LOST IN PARADISE feat. AKLO」が、バイラルチャートで4位にランクインしてきたことがその証拠だろう。

 同曲が注目を集め、バイラルチャートのランクインまでに至ったのは、10月3日より毎日放送・TBS系列「スーパーアニメイズム」枠にて放送がスタートしたアニメ『呪術廻戦』のエンディングテーマに抜擢されたことが大きな理由だろう(オープニングテーマのEve「廻廻奇譚」も9位にランクインしている)。芥見下々によるダークファンタジーバトル『呪術廻戦』は、現在、少年ジャンプで連載中。『全国書店員が選んだおすすめコミック2019』で1位、『みんなが選ぶTSUTAYAコミック大賞2019』で大賞を受賞している。2020年現在13巻まで発売されており、デジタル版を含めたシリーズ累計発行部数は1000万部を突破。さらに先日、とある取材で秋葉原のホビーショップを訪れた際に、その店のバイヤーが『鬼滅の刃』の次に来るのは『呪術廻戦』だと、大きなスペースをとってコーナーを展開していた。アニメ化にあたり、これから発売されていく多くのグッズのために、スペースを確保し、準備しているのだと言っていた。

ALI – LOST IN PARADISE feat. AKLO(Music Video)

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