【漫画】中学生がトイレで産んだのは……? 娘と母の愛情劇『エゴ』が泣ける

中学生がトイレで卵を産む? 衝撃的な冒頭から始まる漫画『エゴ』が、X上で12万いいね、1000万インプレッションと大きな反響を呼んだ。
「鳥人間」という奇想天外な設定で描かれるのは、巣立ちを前にした娘と、かつて飛べなかった母の物語。本作について、作者のおあーさん(@aku_torg)に話を聞いた。(小池直也)
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――SNSでは12.7万いいね、1000万インプレッションを獲得しています。ご自身としてはいかがですか?
おあー:普段のインプレッションの1000倍ですね。たくさんの反応に感謝です。投稿した3月13日は多くの中学校で卒業式だったらしく、この時期に合わせたいなと思ってました。
――「週刊少年マガジン」の第114回新人漫画大賞では特別奨励賞を獲得しましたね。
おあー:土壇場になるとアイデアが降ってくる性格で、本作も締切の2週間前に「新人賞に出す」と決めて数年前から構想していたアイデアを形にしました。
担当編集者さんにネームを見せたとき、「二者視点が読者を困惑させるかもしれない」と言われたんですけど、押し切りましたね(笑)。
もちろん、その意見も理解できるんです。でも自分のなかではお母さんの過去を入れなきゃ話が成立しないし、母と子の物語にしたくて。
――なるほど。
おあー:ストーリーはよく作れたと思うので、入賞できたことは嬉しいです。ただ作画を指摘されちゃって、そこは悔しいですね。
もう少し時間があれば書き込みたかったのですが、時間があってもやらなかったかもしれない……。
――テーマである「鳥人間」の着想を教えてください。
おあー:最初は「人間が鳥になったら面白いかな」とぼんやり考えてました。それを進路に悩む思春期の女の子で描くとしたら、それに悩む母親もいるだろうなと。
ベースになっているのは数年前に作った作品なのですが、主人公が高校生で登場キャラクターも多く、親子関係の話が薄かったんです。そこにフォーカスしたのが本作です。
――冒頭のトイレのシーンも掴みとして効いていました。
おあー:「鳥人間」の特徴を考えたときに、最初からわかりやすく演出するにはやっぱり卵を産むことだと思ったんです。
ただ「中学生が卵を産む」だと、エロ漫画っぽくなるかなとも考えましたね……。それが原因で作品自体を出すかどうか、悩んだシーンでもありました。
――自分が鳥人間になったらどうします?
おあー:人間が飛ぶには理論上、32メートルくらいの羽が必要らしいんですよ。だから一旦は鳥を選ぶと思いますけど、上手くいかないんで辞めてしまいそうです(笑)。
――「娘にとっての祖母が鳥として飛びたいのに子供(母)がいて飛べない」というシーンは「若くして子を持った母親が遊べない」といった心理も描いていましたね。
おあー:確かに。物語に沿って描いただけではありますけど、自分でも「よく描けたな」と思います(笑)。自分の実感に近いというよりも、ドラマなどで見た話が自然と出てきたのかな。
でも個人的に感情移入するのは、お母さん寄りですね。
――描いていて一番筆が乗ったシーンは?
おあー:ラストの笑顔です。このために描いてたんじゃないかと思うくらい。あとひなちゃんの口元が血まみれのコマも好きですね。肉食系の鳥だということを示唆するシーンとして書きました。
本当は「ちょっと怖い存在だよ」という設定を見せる場面も入れたかったんです。でも尺的に収まらなくて、こういう形にしています。あと白い画面に血が入ると画面が映えますよね。
――漫画以外からインスピレーションを受けるものはありますか。
おあー:音楽ですね。どの作品もイメージソングを決めてから描くと気分が乗るんですよ。本作の場合はスキマスイッチ「ボクノート」。歌詞を見て「これだ」と感じ、お世話になりました。
――最後の今後の活動についても教えてください。
おあー:今は連載の話を進めてます。ただ、なかなか行き詰まっていて(笑)。新人賞は時間がないから、押し切りましたけど、連載は編集者さんと一緒に作っていくものですから。地道に頑張りたいです。























