春はラブコメ大豊作? “美容スキル”に鉄板“負けヒロイン”までライトノベル注目作を一挙紹介

春はラブコメの季節。4月のライトノベルには新作のラブコメがずらりと並んで様々な恋のドタバタを見せてくれる。4月1日発売の佐伯凪『極めて健全な美少女レベルアップ』(スニーカー文庫)は、ダンジョンが発生して女性だけが冒険すればレベルアップできるようになった世界。男性はエッチなことをすれば経験値を女性に渡せるようになっていて、経験値が豊富な男性は手っ取り早くレベルを上げたい女性にモテモテになっていた。
だったら無量大数というとてつもない経験値を持つ高校生の達哉はモテモテかというと、手を握るだけで大量の経験値が注ぎ込まれてしまい、女性が快感で失神してしまうため、逆にお近づきになれないでいた。そんな達哉に失神覚悟で元冒険者の養護教諭や母親の病気を治すアイテムが欲しいギャル、そして今はアイドルの幼馴染みが近づいて来た。モテ期のようで死んでしまうかもしれないから一線は越えられない状況に悶える達哉に羨望と同情が向かう「カクヨムコンテスト10」ラブコメ(ライトノベル)部門大賞受賞作。
1日発売の藤白ぺるか『美容スキルでクラスの女の子を可愛くしたい』(スニーカー文庫)は、戦闘ではまるで役に立たなそうな《美容》のスキルを得た高校生の弘世がクラスでも可愛いと評判のひびきから自分にスキルを使ってと頼まれ、家にいって《美容》を施すと表情がどんどんと蕩けていった。可愛くしつつエロくもさせてしまうスキルで弘世はどんなモテかたをしていくのか。『極めて健全な美少女レベルアップ』ど同様に羨ましさで身悶えしそうなハーレムラブコメだ。
「転校先の清楚可憐な美少女が、昔男子と思って一緒に遊んだ幼馴染だった件」シリーズの雲雀湯による新作はタイトルが『私で童貞捨てたくせに』(電撃文庫)となかなかにストレート。宏太と咲良にそういうやりとりが本当にあったかはともかく、双子の姉弟のように育って周りからはお似合いだと言われていた2人は、過去に1度付き合っただけで今はお互いに恋愛感情を抱くことができないでいた。そんな2人の関係に訪れた変化はどこに帰結するのか。元サヤかそれとも。元カップルのその後という異色のラブコメ。4月10日発売。
志馬なにがし『小森江ヒナは止まらない!』(GA文庫)は地元の北九州に4年ぶりに戻ってきた高校生の太一が、小倉競馬場で幼馴染みの小森江ヒナにつかまって始まるドタバタ劇が面白そう。どうやら競馬で馬が勝つとヒナが市長になれるとか。理解が及ばないが興味だけは大いに惹かれるシチュエーションから繰り出されるドタバタに巻き込まれ、意外なストーリー展開にもみくちゃにされそう。4月15日発売。
汐月巴『これだから幼なじみは! 失恋した幼なじみ属性少女たち(※自認メインヒロイン)の不器用な青春、サポートします。』(MF文庫J)は、幼馴染みに彼氏が出来てがっかりしていた主人公の前に、その彼氏の幼馴染みが失恋を引きずった"負けヒロイン”として登場し、やがて失恋した者たちが集まる謎の組織に入ることになる。そこにいた数々の幼馴染みとの失恋者たちを巻き込んで繰り広げられる、改めて青春ラブコメに挑むストーリーから失恋を乗り越える力を得られそう。4月24日発売。
こちらも”負けヒロイン”もの。鳩紙けい『バイト先が負けヒロイン達の溜まり場になった 1』(オーバーラップ文庫)は、男子高校生の姉倉憂がアルバイト先の喫茶店で、学校でも有名な美少女たちの剣ヶ峰葉火、名瀬夜々、古海三耶子が揃って同じ人にまとめて振られて意気消沈しているところに居合わせ、絡まれたところから物語が開幕。厄介そうだけど楽しそうでもある負けヒロインたちとの日々に浸らせてくれそう。4月20日発売。
お姉さんものでもラブコメではなくホラーテイストの埴輪庭『お姉さんと僕 ~異界東京怪奇録~』(ダッシュエックス文庫)。幼い頃に家に居場所のなかった聖は、村はずれのお山で「お姉さん」と過ごしていたが、魅入られていると警告されて「お姉さん」と引き離され、東京で暮らすようになる。それから10年が経ち、高校生になって異常事態に巻き込まれた聖の前に子供の頃に見た「お姉さん」が現れた。戦慄が浮かぶ一方で妙に惹かれてしまう「お姉さん」の正体が大いに気になる。4月24日発売。
Webで評判の作品が書籍化されて上下巻で一挙刊行。万丸うさこ『悪役令嬢グロリア・フォン・コードウェルの断罪と復讐』(Celicaノベルス)は無実の罪を着せられ処刑された公爵令嬢のグロリアが、10歳の頃に戻って改めて出会うことになる後の裏切り者たちに改心など認めず復讐していくスリリングで情け容赦ないストーリーを楽しめる。4月1日発売。
2025年の大ヒット作が新章突入。本条謙太郎『汝、暗君を愛せよ3』(DREノベルス)は、元経営者が崩壊しかかった国の王に転生し、大いに国を改革して国際的な名声を得たものの、議会で勅令承認を求めて演説し、自室にこもって再び姿を表すと、何かが変わっていたというから色々と興味をそそられる。先鋭的な人権思想を抱く青年ジュール・レスパンとの再会もあって繰り広げられる議論にも刺激されそう。4月10日発売。
『誰が勇者を殺したか』や『モンスターの肉を食っていたら王位に就いた件』の駄犬がまたしても評判を呼びそうな新作を刊行。『最後の魔法』(新著文庫nex)は魔法使いの家系に生まれた少女が、祖母と同様に魔法使いになろうとして真摯に勉強をして修練も重ねた先で使えるようになりたいと願っている「最後の魔法」の意味と価値に気づいた瞬間、とてつもない感慨が沸き上がる。

































