〈ファヴェーラ〉を生きる若者たちを描く ジョヴァーニ・マルチンス『太陽に撃ち抜かれて』刊行

ジョヴァーニ・マルチンスのデビュー小説『太陽に撃ち抜かれて』(河出書房新社)が2026年1月22日に発売された。
2002年に制作され世界的大ヒットを記録した映画『シティ・オブ・ゴッド』の舞台として知られる、ブラジル・リオデジャネイロのスラム街〈ファヴェーラ〉。日々、マフィアと警察が抗争を繰り広げるなか、コカイン、LSD、クラック、大麻……あらゆる麻薬中毒者たちが路上をさまよい、子どもたちが本物の銃を玩具のように振り回して遊ぶこの地域では、現在も行政の手は行き届くことなく、治安の悪化が深刻化しているという。
1991年に生まれたジョヴァーニ・マルチンスは、リオ南部の〈ファヴェーラ〉で育ち、10代前半から、飲食店のウェイターや路上のサンドイッチマン、ビーチテントの販売員などの仕事で生活の糧を得ていた。
2013年、22歳の時に、とある文学ワークショップへ参加したことがきっかけとなり創作の道へと進み、2018年にデビュー作『O Sol na cabeça』(本書原書)を発表。現代の〈ファヴェーラ〉に生きる人々の言葉を駆使し、様々な視点、角度から若者たちの日常、心の機微、苛烈な現実を活写したこの4~18ページほどの短い物語13編は、瞬く間にブラジル国内の話題をさらい、各紙誌から「今世紀最高のブラジル文学」とも称されるベストセラーとなった。
その後、本書は世界10カ国で翻訳出版され、英語版は「スペクテイター」誌や「フィナンシャル・タイムズ」紙の年間ベストブックに選ばれるなど、世界的な評価を獲得。錚々たる作家、ジャーナリスト、ミュージシャンより熱烈な賛辞が贈られている。
■プロフィール
【著者】ジョヴァーニ・マルチンス Geovani Martins
1991年、ブラジル・リオデジャネイロ北の郊外バングーで生まれ、南部にあるリオ最大のファヴェーラ、ロシーニャで育つ。サンドイッチマン、飲食店のウェイター、ビーチテントの販売員などで働く。2018年にデビュー作となる本書を発表し、ブラジル本国や英語圏をはじめ高い評価を得る。2022年、長篇小説『Via Ápia(アピア通り)』を刊行。
【訳者】福嶋伸洋 ふくしま・のぶひろ
1978年、新潟県生まれ。共立女子大学文芸学部教授。クラリッセ・リスペクトル『星の時』で第8回日本翻訳大賞を受賞。他の訳書に、マリオ・ヂ・アントラーヂ『マクナイーマ』、クラリッセ・リスペクトル『ソフィアの災難』(共訳)、『水の流れ』など。著書に『魔法使いの国の掟』、『リオデジャネイロに振る雪』、『ニコの海』など。
■書誌情報
『太陽に撃ち抜かれて』
著者:ジョヴァーニ・マルチンス
訳者:福嶋伸洋
価格:2,420円(税込)
発売日:2026年1月22日
出版社:河出書房新社












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