本屋大賞「翻訳小説部門」第1位『犯罪』の著者フェルディナント・フォン・シーラッハ 最新短編集『午後』

フェルディナント・フォン・シーラッハ『午後』(東京創元社)が11月20日に発売された。
デビュー作『犯罪』が本国・ドイツでクライスト賞を受賞、日本では本屋大賞「翻訳小説部門」第1位を獲得するなどヒットを記録し、その後も数々の傑作を世に送り出しているフェルディナント・フォン・シーラッハ。
刑事事件弁護士だった著者はこれまで、異様な罪を犯した人間たちの哀しさ、愛おしさを描いた『犯罪』『罪悪』などの短編集や、ドイツで爆発的なセンセーションを巻き起こした本格的な法廷小説『コリーニ事件』、さらに『テロ』『神』といった戯曲など、他にも数々のヒット作を生み出している。
最新刊となる『午後』は元弁護士で作家の「私」が世界各国で出会う様々な過去を抱える人々の物語を描いた短編集。
かつて弁護した依頼人が語った、当時明かさなかった事故死の事情、イタリア滞在中に隣人女性から打ち明けられた、あまりにも衝撃的な身の上話、日本で出会ったアメリカ人女性が語る、長年パートナーに隠していた秘密と、突然判明する驚きの事実……。それぞれの人が遭遇する、それまでの日常が変わる“出来事”を静かに、端正な筆致で描かれる。
物語の間に挟まれるエピソードも魅力のひとつ。トーマス・マンやフィッツジェラルド、ダンサーのイサドラ・ダンカンといった著名人や市井の人々の出来事から生み出された短い言葉にも注目だ。
■書誌情報
『午後』
著者:フェルディナント・フォン・シーラッハ
訳:酒寄進一
価格:2,090円(税込)
発売日:2025年11月20日
出版社:東京創元社

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