「世界陸上」桐生祥秀の「バウンドマン」小池祐貴は「ギア2」リレー侍が見せた『ONE PIECE』ポーズの妙

世界陸上・日本代表の『ONE PIECE』ポーズ

 9日間にわたる熱戦の幕を閉じた「東京2025世界陸上」。数々の新記録やドラマが生まれたこの大会の最終日に実施された男子4×100mリレー決勝のワンシーンが話題になっている。

 本種目のスタートラインに立った日本代表の4名。緊張感が最高潮に達するスタート直前のコール時、彼らは世界に向けて尾田栄一郎『ONE PIEICE』(集英社)の主人公、モンキー・D・ルフィの身体を強化する技「ギア」を、それぞれの走者がリレー形式で披露した。


 第1走者の小池祐貴はバトンを持つ右手を地面に突きつけ「ギア2」のポーズを披露。続く第2走・栁田大輝は右手親指を歯でかみ「ギア3」の構え、第3走の桐生祥秀は両手を前後に構える「ギア4・弾む男(バウンドマン)」の構えでカメラに立つ。そしてアンカーの鵜澤飛羽は右手で顔を覆いながら「ギア5」のポーズを披露した。


 バトンを繋ぐようにして徐々に「ギア」を上げていく、リレー競技の特性と作品のワンシーンが融合した演出に、会場の国立競技場はもちろん、SNSでは大きな反響を呼んだ。

 日本代表選手の粋なパフォーマンスに対して『ONE PIECE』スタッフ公式Xも反応したほか、同種目に出場していたアメリカ代表ノア・ライルズ(以下、ライルズ)も、日本チームのコール後に満面の笑みで拍手を送った。


 ライルズは200mで金メダルを獲得し、世界陸上で4連覇を果たすなど、今大会で大きな注目を集めた選手の1人だ。ライルズが注目を集めた背景には競技成績はもちろんのこと、スタート直前のパフォーマンスも大きく影響しているだろう。

 今大会の開催前から『ドラゴンボール』『呪術廻戦』(ともに集英社)など、日本の漫画・アニメ作品のファンとして知られていたライルズ。男子200m準決勝ではライルズも小池同様、『ONE PIECE』ルフィの「ギア2」ポーズを披露し、多くの観客を盛り上げた。

 そのほかにも男子100m予選では『ドラゴンボール』の「かめはめ波」ポーズ、つづく準決勝では『呪術廻戦』五条悟の領域展開の掌印を披露している。


 また日本代表が「ギア」を繋いだ男子4×100mリレー決勝にて、ライルズはスタート直前のコール時、カメラに背を向け、腕を高く突き上げた。その腕には「×」の印が描かれており『ONE PIECE』で麦わらの一味が交わした「仲間の印」を再現したものであることが伺える。

 個人種目が多い陸上競技において、チームスポーツであるリレー種目の決勝。連日さまざまなパフォーマンスを披露してきたライルズは、仲間との結束を示すパフォーマンスを選んだ。ライルズの行動は作品への深いリスペクトと、共に戦う仲間への思いが込められたメッセージだったのかもしれない。

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