終戦直後のラバウル×GHQが禁じた「忠臣蔵」とは　『ラバウルの迷宮』発売

　鈴木智『ラバウルの迷宮』（河出書房新社）が8月8日に発売された。

【写真】『ラバウルの迷宮』書影を見る

　本書の著者はモントリオール国際映画祭最優秀脚本賞、日本アカデミー賞優秀脚本賞、キネマ旬報最優秀脚本賞など数々の栄冠に輝く実力派脚本家・鈴木智。

　物語の舞台は終戦直後の南洋ラバウル。漫画家・水木しげるの出征先としても知られるこの町には、太平洋戦争中に投入された約10万人の日本兵が取り残され、収容されていた。

　ジャングルに舞う雪、封印された〈極秘事件〉、かつて殺し合った兵士たちに芽生える絆――。この収容所で実際に起きた史実をモデルに「反逆の芝居」としてGHQが禁じていた「忠臣蔵」上演をめぐり繰り広げられる歴史サスペンス。約20年の構想期間を経て生まれた、戦後80年を迎える日本人の「生き方」を問う壮絶なスペクタクル作品。

■書誌情報
『ラバウルの迷宮』
著者：鈴木智
価格：2,200円（税込）
発売日：2025年8月8日
出版社：河出書房新社