「LINEマンガ」2025年第2四半期でも日本国内のアプリ収益1位を堅持 強さの秘密はオリジナル作品のラインナップと独自の広告戦略

LINEマンガはこの度発表された日本国内のアプリ収益ランキング(Sensor Tower 2025年7月24日付)で、第2四半期(Q2)で首位となり、2期連続で1位になったことが発表された 。
LINEマンガはグローバル全体で月間利用者数はおよそ1億5,000万人を到達し圧倒的なシェアを誇る。2025年第1四半期(Q1)には、非ゲームアプリとして初めて全ジャンル中の収益トップを記録し、業界内外に大きなインパクトを与えた。その勢いは第2四半期に入っても衰えることなく、継続的なユーザー獲得と収益の拡大を実現している。
好調の要因の一つは、2025年4月にLINEマンガの12周年を記念して行われたプロモーションが功を奏したであろうことが挙げられるだろう。4月4日から5月8日まで行われたイベントは、お得な週替わりイベントの開催や、超人気作の見どころがダイジェストでわかる特設ページが開設されるなど、さまざまなキャンペーンが行われた。そのこともあり、2025年第2四半期の収益が前期から14%増加し、日本における漫画アプリ収益ランキングとモバイルアプリ収益ランキングの両方でトップを維持することに大きく貢献。2025年6月現在、世界累計収益が30億ドルに迫るほどの勢いとなっている。

また、これまで同社が注力をしてきたオリジナル作品の充実、フルカラーの縦読みマンガのwebtoon形式の定着、そして日本国内クリエイターへの投資拡大といった戦略的な取り組みが徐々に効果を挙げてきていることも大きい。
それを裏付けるように、オリジナル作品がアニメや映像化を果たしている点も見逃せない。2024年には『喧嘩独学』(アニメ化)、『他人は地獄だ』(実写映画化)や横浜流星主演で実写ドラマ化された『わかっていても』などが話題となっていた。2025年にはさらに多くの映像化プロジェクトが進行中とされており、LINEマンガのオリジナル作品である『先輩はおとこのこ』や『女神降臨』などが国内外で話題を呼んだように、今後も映像化によってプラットフォーム全体の認知拡大にも繋がっていくだろう。
そんなLINEマンガの広告戦略である「コンテンツ自体が広告」という発想もユニークだ。人気マンガの名シーンをセリフやBGMを付け、動きのないマンガに「動画」のエッセンスを加えることによって、ユーザーの注目を引き、TikTokに代表されるモバイルコンテンツプラットフォームにおいて効果的に転化する戦略で流入を増やし続けている。
マンガアプリというジャンルにおいて、ゲームアプリといった強豪を抑えて2四半期連続で収益トップに立つという事例は極めて稀であり、同社のコンテンツ力とマーケティング戦略の的確さを示すものとなっているだろう。 世界における電子コミック市場のさらなる成長が見込まれる中で、LINEマンガの動向は業界全体にとっても重要な指標となる。今後もその地位を盤石なものとすべく、どういった戦略を打ってくるのか。LINEマンガの影響力は、業界にとってより大きなものになりつつある。






















