ドラゴンボール、BLEACH、テニスの王子様……アニメから原作に逆輸入されたジャンプ漫画のキャラたち

■『BLEACH』花天狂骨
久保帯人によるバトルファンタジー漫画『BLEACH』にも、アニオリキャラが原作に逆輸入された例が存在する。それは京楽春水の斬魄刀・花天狂骨だ。
花天狂骨が初めて姿を見せたのは、アニメオリジナルの長編エピソード「斬魄刀異聞篇」。死神たちの斬魄刀が具現化して反乱を起こすというストーリーだった。
そもそも花天狂骨は太刀の「花天」、脇差の「狂骨」からなる二刀一対の斬魄刀だが、実体化した姿はそれぞれ華麗な花魁のような女性と、少し幼いくノ一のような女性として描かれており、妖艶かつ派手なビジュアルによって多くのファンの心を掴んだ。
そして彼女たちは、原作漫画の最終章「千年血戦篇」で登場を果たすことに。戦いの中で負傷した京楽が斬魄刀と会話する場面では、花天の姿が明確に描かれ、さらに狂骨に関しても重要な設定が明かされている。
「斬魄刀異聞篇」に登場した数多くのキャラクターの中から逆輸入の対象に選ばれた2人は、『BLEACH』でも異例の扱いを受けた登場人物と言えるだろう。
■『テニスの王子様』越前リョーガ
逆輸入とは少々事情が異なるかもしれないが、「原作よりアニメで先に登場させられたキャラクター」というのも存在する。『テニスの王子様』シリーズにおける越前リョーガだ。
リョーガは主人公・越前リョーマの兄という設定で、初登場は2005年公開の劇場アニメ『テニスの王子様 二人のサムライ The First Game』。映画限りの存在かと思いきや、その後、原作の続編にあたる『新テニスの王子様』でまさかの再登場を果たした。リョーマ以上にトンデモなテニスを繰り出し、相手の能力をコピーして奪うという驚異のプレースタイルの持ち主だ。
ちなみに作者の許斐剛は自身のX(旧・Twitter)で、リョーガは原作で出そうと温めていたキャラクターで、先にアニメ映画に提供したという経緯だったことを明かしている。
リョーマの兄、越前リョーガは20年程前の初めてのテニスの王子様劇場版の時に、原作で出そうと温めていたリョーマの兄を先にアニメ映画に提供しました🚢
テニスの王子様では結局登場タイミングが無く、新テニスの王子様で漫画に初登場させた時は感激しました。
そしていよいよ───
感慨深いです✨ pic.twitter.com/2lkjBXOzGI— 許斐剛 (@konomi_takeshi) July 1, 2024
最近のアニメではオリジナル展開がご法度になりつつあり、オリジナルキャラを見かける機会がめっきり減っている。もしかすると今後、逆輸入キャラは幻のような存在になるのかもしれない。もし寂しい気持ちになったときは、今回取り上げた作品を振り返ってみてほしい。





















