「嵐」が出版界に巻き起こした“伝説”ーー慣例を打ち破る「週刊誌重版」エピソードを振り返る

嵐の雑誌「重版エピソード」を振り返る

『キネ旬』では異例の3刷、発売初日重版で凄まじい騒ぎ

 そんな嵐の勢いは、1919年創刊の老舗映画雑誌『キネマ旬報』をも動かした。それまで劇映画が表紙を飾ってきた『キネマ旬報』だったが、2021年11月下旬号で嵐のライブ映画『ARASHI Anniversary Tour 5x20 FILM “Record of Memories”』が表紙に決定。これは当時、創刊102年の歴史の中で初めてのことだった。

『キネマ旬報2021年11月下旬号』(キネマ旬報社)

 さらに、この特別な号は発売初日に重版がかかっただけでなく、3刷重版が決定するというまさに異例の事態に発展。当然ながら、これも『キネマ旬報』史上初のこと。まさしく、嵐だからこそ打ち立てることができた金字塔だ。

 他にも、2019年には櫻井が表紙を飾った『TVガイドPLUS VOL.35』と松本潤が表紙を飾った『TVガイドAlpha EPISODE V』が並び、ともに増刷となったこともあった。『TVガイドAlpha』としては、新装刊第1号で相葉雅紀が表紙を飾った『TVガイドAlpha EPISODE U』に続いて、2号連続で発売翌日の増刷決定というから流石のひとこと。

5人が表紙をかざる雑誌をもう一度見たい

 こうして振り返るとアイドル誌はもとより、女性誌、週刊誌、教養誌、映画誌、テレビ誌、ライフスタイル誌⋯⋯と、実に様々な雑誌の表紙を嵐が飾っていたことを知る。そして、出版社の予想を上回るほど多くの人がそれらの雑誌を手に取ってきたことを踏まえると、改めて嵐が私たちの生活をどれほど彩ってきたかを痛感した。

 活動終了まで残り限られた期間ではあるものの、できることなら今この瞬間の5人が表紙を飾る雑誌を見てみたいものだ。最後の最後までファンへの想いを形にしようと動いてくれている嵐ならば、そんな願いを叶えてくれるのではないかと期待してしまう。そして、その嵐の真摯な願いを受けて、ファンも錦を飾ろうと動くことで、新たな「伝説」と呼べる盛り上がりが待っているのではと夢見ずにはいられない。

参照リンク

・嵐パワー爆発!! POTATO10月号、創刊35周年記念特大号が嵐の表紙で発売初日に増刷決定! 5人の絆を感じる表紙が話題に
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001815.000002535.html

・NHKテキスト『みんなのうた 4・5月号』増刷へ、表紙に「嵐」、スペシャルインタビューも掲載
https://www.bunkanews.jp/article/215050/

・嵐ライブ映画 公開拡大記念 キネマ旬報“史上初”の3刷重版決定!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000056.000026364.html

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