『ドラゴンボール』5月9日が“悟空の日”なのは語呂合わせーーなぜ“ピッコロの日”でもある?

『ドラゴンボール』5月9日は悟空の日

■5月9日は『ドラゴンボール』孫悟空の日

  鳥山明の漫画『ドラゴンボール』は世界的にファンを獲得している名作である。そんな『ドラゴンボール』の主人公と言えば、ご存じ、孫悟空である。本日5月9日は、語呂合わせから“悟空の日”なのだ。SNS上には悟空の日を祝うコメントが多数寄せられ、また、自作のイラストをUPしている人も多数見られる。悟空がいかに愛されているキャラなのか、よくわかるだろう。

  さて、5月9日は悟空の日であり、“ピッコロの日”でもあるのだ。ピッコロといえば『ドラゴンボール』で屈指の強敵の一人であり、当初はピッコロ大魔王として恐れられていた。それまでギャグ色が強かった作風がシリアス路線に転換するきっかけとなった、重要なキャラクターといえる。一度は悟空によって倒されたが、生み出された子孫が“マジュニア”として復活。天下一武道会で、悟空と再び激突することになった。

  なお、この天下一武道会は悟空が初めて優勝した記念すべき大会である。それまで2度出場していたのだが、2回とも決勝戦で敗れていた。3度目の正直で、悟空は優勝することができたのである。その後、ピッコロは地球にやってきたサイヤ人・ラディッツを倒すために悟空と共闘。主人公がかつての敵と協力する展開に、当時の子供たちは熱狂した。ピッコロは『ドラゴンボール』で数々の名場面に登場していることがわかる。

■“ピッコロの日”なのは、作中の出来事に由来

  前置きが長くなってしまったが、なぜ5月9日はピッコロの日なのだろうか。それは作中のエピソードに由来する。ピラフ一味によって長年の封印が解かれ、目覚めたピッコロ大魔王。世界征服の野望を成し遂げるべく、世界の国王がいるキングキャッスルを占拠し、自らが新たな国王であると宣言した。そう、その日こそが5月9日なのである。ピッコロ大魔王は、作中で5月9日を“ピッコロ記念日”に制定している。

  つまり、5月9日は『ドラゴンボール』にとって二重の意味で重要な日なのだ。悟空のファンはもちろん、ピッコロのファンもSNSで盛り上がりを見せている。

  ちなみに、『ドラゴンボール』の作中では地球上に43の地区があるのだが、ピッコロ大魔王は毎年5月9日にくじ引きを行い、選ばれた地域を破壊していくことを宣言している。運がいい地域は43年間生き延びることができると、怖すぎるコメントも残している。まさに、作中では5月9日が暗黒な一日なのである。

  それにしても、ピッコロ大魔王の悪キャラぶりは、それまでの『ドラゴンボール』の敵キャラとは一線を画していることがよくわかる。ピラフ一味も、レッドリボン軍も、そして桃白白も、鶴仙人も、どこか間の抜けた雰囲気がある敵キャラだったが、ピッコロ大魔王が悪の中の悪という印象だ。唯一間が抜けている点は、名前が楽器のピッコロに由来し、どこかかわいらしいことくらいであろう。

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