『ドラゴンボール』のパロディが大流行! 伝説の読者投稿コーナー「ジャンプ放送局」今ではありえないエピソード

伝説の投稿コーナー「ジャンプ放送局」とは

日本最大の読者投稿「ジャンプ放送局」

 1980~90年代に『週刊少年ジャンプ』(集英社)を愛読していた読者なら、「ジャンプ放送局」を覚えている人は多いだろう。『ジャンプ』の後ろのページにあった読者投稿コーナーであり、ゲーム『桃太郎電鉄』シリーズを手掛けたさくまあきらが放送局長、『桃鉄』のイラストを描いた土居孝幸や声優の横山智佐が局員を務めるという、現在では考えられないほど超豪華な企画であった(局員は時期によって変わっている)。

 ちなみに、『ジャンプ』の本誌や単行本などのデザインを手掛けるバナナグローブスタジオの榎本一夫も局員として登場し、“えのん”の愛称で親しまれた。その独特のアフロ髪のルックスはしばしば読者からネタにされただけでなく、土居がデザインした『桃鉄』の貧乏神(ボンビー)のビジュアルにも影響を与えたと言われている。

 そんな「ジャンプ放送局」で人気があったのが、『ドラゴンボール』のパロディのコーナーであった(「ドラゴンボール大特集!!」や「ドラゴンボールパロディ」と呼ばれていた)。吹き出しのセリフを変えたりしてギャグにする、いわば同人誌などでも定番の遊びだが、これを「ジャンプ」の公式が行っていたのが注目される。しかも、少年誌らしい下ネタも含まれていたりと、かなり自由奔放な投稿が多かった。

 とにかく『ドラゴンボール』の人気は絶大であり、こういった読者投稿コーナーにも影響を与えていたのである。ちなみに、『ドラゴンボール』のパロディといえば、漫☆画太郎のように『珍遊記~太郎とゆかいな仲間たち~』(集英社)でフリーザ戦のシーンをまるまるギャグにした漫画家もいる。ギャグ漫画のネタとして『ドラゴンボール』が好まれたのも、それだけ「みんなが読んでいて、みんながわかるネタだった」からに他ならない。

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