『ONE PIECE』世界の謎を解き明かす「神典」にファン騒然……SNSに溢れる考察ポスト、ネタバレの懸念も

※本稿は『ONE PIECE』の単行本未収録のエピソードに触れています。連載を未読の方はご注意ください。
「週刊少年ジャンプ」で連載中の国民的コミック『ONE PIECE』が怒涛の展開を見せている。物語は最終章を迎えており、毎週のように新たな事実が明らかになり、ファンは緻密に張り巡らされた伏線に唸らされてきた。そんななか、2月3日発売号に掲載された1138話で作品世界の根幹にかかわる大きな謎に過去最大のヒントが示され、SNSが沸いている。
1月27日発売号に掲載された1137話では、主人公・ルフィの恩人であり、作中で最重要人物のひとりに挙げられるシャンクスにまつわる謎が一部明らかになり、SNSでは「#シャンクス」がトレンド入り。1138話でもまたひとつ、シャンクスの新たな情報が明らかになったが、それ以上にファンを驚かせたのが、 世界の真実を示す「神典(ハーレイ)」と、その内容に対応した壁画の登場だ。
最新話のため詳細なネタバレは避けるが、神典は「第一世界」「第二世界」、そして現在進行形の「第三世界」と世界の歴史を三つの段階に分け、それぞれ詩のような形で記述されている。多様な解釈ができる「啓示」的な文章ではあるものの、『ONE PIECE』ファンなら思い当たる節のある言葉も多く、“空白の100年”を含む作品世界の成り立ちが想像できる内容だ。
作品タイトルでもある「ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)」に象徴されるように、もともと『ONE PIECE』という作品には謎が多く、また張り巡らされた伏線が基本的に納得感のある形で回収されてきたこともあって、YouTubeやブログで「考察」が盛り上がっている。たとえば、『ONE PIECE』好きで知られる人気芸人・野田クリスタル(マヂカルラブリー)も、“ワンピース考察家・野田栄一郎”として数々の考察を披露し、的中させてきた。
そんな考察者たちにとって、「真の歴史」が記述されていると思われ、同時に考察の余地も大いに残した「神典」はかつてないレベルの燃料と言える。SNSではすでに神典で記述されている言葉と過去のエピソードを照らし合わせたり、壁画に描かれた人物の姿を特定のキャラクターに重ねたりと、“解読”を試みるポストが溢れており、中には結果的にネタバレになる考察も含まれている可能性がある。自分で考えたい、あるいは本編で謎が解き明かされていくことを楽しみにしたい人は、目に入らないように注意した方がよさそうだ。
こうした作品世界を揺るがす大きな展開があると、次の週は休載……というのがよくある流れだが、『ONE PIECE』は次号も掲載予定。しばらく目が離せない展開が続きそうで、現在は連載を追いかけていないオールドファンが“復帰”するのに絶好のタイミングかもしれない。作品初期からルフィたちの憧れの地として語られていた巨人の島・エルバフを舞台に、大きく動き出した物語。次の月曜もSNSは「#今週のワンピ」で盛り上がりそうだ。





















