食事をしながら新刊が読めるブックカフェ、あり? なし? 「本が汚れる」「色んな本が読める」SNS賛否
増加傾向にあるブックカフェ、読者家には不満も?
近年、首都圏を中心に増加傾向にある「ブックカフェ」。販売している本を読みながらドリンクやフードが食べられる、ゆっくりと時間をかけて本を選ぶことができる、という理由からニーズが高まっており、著しく減少傾向にある書店業界を救うアイデアのひとつとしても注目されている。メディアでも取り上げられる機会も増えているように思う。
ところが、そんなブックカフェに異議を唱える人も少なくない。SNS上では「食事をしながらページをめくったら本が汚れるのではないか」「食事をしながら誰かが読んだ本を買いたいとは思わない」「購入前の本を試し読みするなんてありえないしマナーが悪い」という趣旨の意見がいくつもUPされている。
書店で中身を確認し、購入できるのは大きなメリットである。しかし、実際、記者の友人は、コーヒーショップが併設されている某書店で本を買ったところ、明らかにコーヒーをこぼした跡と思われる染みがついているのを発見し、交換してもらったことがあるという。どんなに気をつけて読んでも、本を汚してしまうリスクがブックカフェにはあるだろう。
チェーンの中古書店やフリマサイトで本を買う人も多くなった。中古品に対する抵抗感が薄れる一方で、「本は新品に限る」として新刊書店にこだわる人も根強くいる。1000円以上するようなハードカバーの本などは「手垢がついていると思うだけでも嫌だ」という人もいる。新品にこだわる人にとっては「誰かが読んで汚れた本は困る」に決まっているのだ。
大手の新刊書店でも、漫画本以外はハードカバーの小説などはビニールカバーが掛かっていないことがほとんどで、立ち読みができる。そうした理由から、本はネット通販でしか買わない人もいるようだ。出版社から直接購入できるのであれば購入する、というこだわりをもつ人も少なくない。