テレビドラマ化でも話題の漫画『怖れ』なぜ人気作に? 原作者と映像ディレクターが語る、現代ホラーのつくり方

■制作中に起こった奇妙な現象

撮影中の不可解な出来事を話してくれた小山氏

――ホラー作品に関わっているクリエイターにインタビューをすると、撮影中に不可解な現象が起きた話を聞きます。『怖れ』の現場ではどうでしたか。

小山:誰かが死ぬシーンを撮る日、絶対に雨が降るんです。しかも、ほぼ100%降っているんですよ。莉子さんが「私が雨女なんです」と言っていたので、そのせいなのかもしれないですが……。1話のエンディングの森の場面は、本当にザーザー降りだったので、そのまま使っています。2話や3話も、撮影の直前まで本降りの雨でした。莉子さんが寒がって顔面蒼白になりながら、「また雨が降っているよ」と言っていましたよ。ところが、最後のほうの、誰も死なない話の撮影日はめっちゃ晴天だったんです(笑)。

――それは……何らかの怪奇現象が起きているんじゃないでしょうか。

小山:あと、撮影が始まってからの話なのですが、僕の自宅の一室に風鈴があるんですよ。クーラーもなく、風が通り抜けるような部屋でもないのですが、撮影を始めてから突然チリーンと鳴るようになった。現在進行形で起きていて、昨日もチリーンと1回だけ鳴ったと妻から聞きました。

川上:僕は執筆中に何か起きたということはないですね。……本当にないですよ(笑)。霊感とかないんですよ。

小山:ちなみに、川上先生は漫画を描く前にお祓いとかは行きましたか?

川上:……やっていないですね。

小山:僕は撮影前に必ず行きますよ。僕はお祓いをすると肩凝りが治るので大好きですね。

■原作者も視聴者目線で楽しみたい!

視聴者目線でドラマを楽しみたいと話す川上氏

――ちょっと怖い話になったところで、時間が来てしまいました。最後に、読者や視聴者に向けてメッセージなどがありましたらお願いします。

小山:ドラマの『怖れ』は続きもので、話も難しいかもしれませんが、視聴者のみなさんにはぜひ考察しながら、あれこれ議論をしていただければと。後ほど伏線が回収されるので(笑)、色々な視聴の仕方で、本作を思う存分楽しんでいただければと思います。

川上:原作を既に読んでからドラマを見始めた方に向けてお話をすると、どの話がどうドラマ化され、どう話が繋がっていくのか楽しんでもらいたいですね。僕もまだ、台本しか見ていないのです。この先の映像がどう仕上がっているのか、視聴者目線で楽しみたいと思っています。

© Juoku Kawakami / Cygames, Inc.

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