『ブルーロック』己の存在価値を証明し続けるフィールドの支配者ーーミヒャエル・カイザーの“奇跡”

『ブルーロック』カイザーの光と闇

 常にピッチ上の全体を把握できるサッカーIQの高さから、ゴールのみならずアシストを量産していることも特筆すべきポイントだ。インテリジェンス溢れるプレーで空間を操るプレースタイルは、ミュラーとカイザー両者に共通する部分だろう。

 『ブルーロック』第30巻ではカイザーの幼少期のエピソードが描かれ、劣悪な家庭環境で不遇の時期を過ごしてきた過去が明かされている。理不尽な境遇からサッカーに己の価値を見出したカイザーは、過去に負け続けてきた自分への戒めに青い薔薇のタトゥーを首に彫っている。その花言葉は「不可能」。

 不可能を可能にする、サッカー界のありえない存在になる為に己の存在を誇示し続けるミヒャエル・カイザー。潔世一との世界1の座を争い合うライバル関係にも注目だ。実は青い薔薇には「奇跡」といった花言葉も含まれている。ピッチ上でカイザーが見せる奇跡に、心から酔いしれてほしい。

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