20年以上前にバーコード決済も予言? 『こち亀』で描かれたアイデアが今も実現し続けている
1976年から40年にわたり連載された大人気漫画『こちら葛飾区亀有公園前派出所』。エネルギッシュな両津勘吉を主人公とするギャグ漫画として親しまれる一方で、“未来を予想する予言の書”としても注目を集めている。実際に「リモートワーク」や「プロゲーマーの登場」を始め、様々な社会現象やアイテムが、現実社会に登場する前に作中で描かれていた。そこで今回は、ここ数年で新たに話題になった『こち亀』の予言について紹介しよう。
今では当たり前に使われているバーコード決済
まず紹介するのは、2002年に発売された単行本129巻に掲載されている「脅威のシルバーIT! の巻」。当時はスマートフォンもまだ無い時代だったが、作中ではテレビや映画が簡単に見れて、バーコード決済までできる携帯が登場している。
さらに、テレビをネットで視聴できる仕組みを紹介するシーンも登場していた。作中ではガラケーで描かれているため、多少違和感はあるかもしれない。しかし、現代の「TVer」や「PayPay」のようなサービスをすでに予言していたのだ。この予言は今年1月に放送されたバラエティ番組『私のバカせまい史』でも紹介されており、出演者も驚きを見せていた。
現代の外国人旅行客増加も予想していた?
2013年に発売された、単行本191巻の「がんばれ秋葉原店の巻」では現在のインバウンド需要を予言。両津が「超神田寿司」秋葉原店の立て直しを任され、「一日寿司職人の体験サービス」を実施している。舞台は1ドル121円台まで円安が加速し、海外からの訪日客が急増した2014年だ。作中では外国人の富裕層に向け、日本の文化を体験するサービスをおこなう様子が描かれている。
そして今現実に起きているのが、円安による外国人観光客の増加と、海外の富裕層向けサービス。実際につくだ煮屋の老舗店が、2023年から外国人向けに「おにぎり作りのワークショップ」を開催したことが話題になっていた。これは外国人向けに英語やフランス語で説明しながらおにぎり作りを体験してもらうというサービス。まさに作中で描かれた、日本の文化を体験するサービスそのものだろう。