『こち亀』に登場した憧れのスポーツカー「ブガッティ ヴェイロン」「フェラーリF40」……今いくらで買える?
秋本治原作の『こちら葛飾区亀有公園前派出所』。1976年から2016年、じつに40年間『週刊ジャンプ』に掲載され、多くの読者を楽しませた。
時事からガジェット、そして未来予測など豊富なネタを取り扱った同作はさまざまな楽しみが詰まった作品だったが、読者の心をくすぐったのものの1つにスポーツカーがある。1980年代に「スーパーカーブーム」が発生したこともあり、漫画に出てくることも多かった。そこで今回は『こち亀』に登場したスポーツカーとその値段を検証したい。
ブガッティ ヴェイロン
多くのスポーツカーを購入したうえ駐車場にコレクションし、その日の気分で乗る車を変えているという中川財閥の御曹司・中川圭一。
彼が所有する車のなかでもかなり高額だと思われるのが、ブガッティ・ヴェイロンだ。あの4年に1度オリンピックイヤーになると眠りから目を覚ます日暮熟睡男の出勤日に、中川が両津を乗せて派出所へと向かったことも。日暮が「おはよう」と挨拶をすると、地面が割れあのブガッティがめり込んでしまった。
このブガッティ・ヴェイロンの値段は世界最高額ではないかとの評判である。中古では市場にほとんど出回っておらず、唯一のヴェイロンも値段は「応相談」どなっている。
フェラーリF40
中川財閥の御曹司でありながら巡査として勤務する中川圭一の愛車、フェラーリ40。非常に運転が難しい車であることから、「暴れ馬」と呼ばれることも。しかし中川はレーサーの顔も持っているため、難なく乗りこなしていた。
また、中川は高級外車をその経済力からカスタマイズ。スポーツカーの代名詞であるフェラーリ40を6人乗りに改造。運転席を拡張し、6人が1列に並んで座るという驚きの光景も描かれた。
現在でもスポーツカーの代名詞的存在として君臨するフェラーリ40の価格は2億~5億程度といわれる。中川と同じように改造するということになると、天文学的な値段になりそうだ。
ランボルギーニ・カウンタック
初期の中川がよく乗っていた愛車がランボルギーニ・カウンタック。1980年代に日本で発生したスーパーカーブームの代表的な車で、リトラクタブル・ヘッドライトとウイング、そしてシャコタンが、大人気となった。そんな人気に目をつけた両津が、勝手にオークションにかけ、儲けようとしたこともあった。
80年代を代表する車、ランボルギーニ・カウンタック。日本の中古車サイトでは販売されておらず、ヨーロッパなどでは3億円前後で市場に出ているようだ。
トヨタ2000GT
大原部長が憧れていた車、トヨタ2000GT。日本におけるスポーツカーの草分け的存在で、1967年の販売開始から56年経過した現在でも、その先進的な流線形デザインが高く評価されている。
『こち亀』ではどうしてもトヨタ2000GTに乗りたい大原部長のためにレストア屋を紹介。パーツを集めて2000GTにレストアした車だったが、部長は満足したようである。現在トヨタ2000GTはほとんど販売されていない。手に入れるのは、困難だ。
読者を楽しませた『こち亀』のスポーツカーたち。庶民にはなかなか手が出せない代物だが、両津のように捨て身で金を儲けることができれば、入手できるかも。