『ジャンケットバンク』天堂弓彦を“崇める”読者が続出? 謎多きカリスマを徹底分析
5ヘッドのモンスターが生まれ変わる瞬間
圧倒的な強さを持つにも関わらず、5ヘッドまで落ちた経歴を持つ天堂。こんなモンスターが最下層ランクにいたのかと思うと、対戦したギャンブラーが不憫でならない。本編で彼の下剋上物語は描かれていないものの、破れていった者たちがどんな目に遭わされたかを想像するだけで筆者は戦慄する。
けれども真経津に敗れ、運よく生還した事実には変わりない。神は何度でも生き返るから「神」なのだろうけど、一度の死で学んだことが多いのだろう。敗北を知り、這い上がってきた彼にしか見えないものがある。序盤に登場した時とは、何となく顔つきも雰囲気も違うように見えるほどだ。
真経津との対戦で、多少なりとも考え方に変化が起きたのかもしれない。狂気的な面は相変わらずなものの、まさかギャンブラー同士でつるむとは本人も思っていなかったはず。彼の中で思うことはたくさんあるが、下剋上を経験した時間は現在の天堂弓彦に大きな影響を与えているだろう。
天堂教に、きっとあなたもハマる
独特なキャラクター性は、まさに宗教。登場を重ねるごとに味わい深くなるスルメ系のタイプのため、沼のように引き込まれた読者も多いのではないだろうか。
弓彦はただ変わっているだけじゃなくて、獅子神を始めとした周りにしょっちゅうツッコまれる“おちゃめポイント”も高い。美意識が高く、神というよりセレブ感満載なオーラと上品さが裏の顔との良きギャップとなっている。
続々と信者を増やす天堂弓彦にはこれからも己を貫き、読者、VIP、銀行、そしてギャンブラーたちを導き続けてほしい。