「一週間3500円献立」でブレイク! 料理家RINATYに聞く、夏の鶏むね肉 七変化レシピ

RINATYに聞く、夏の鶏むね肉七変化
『りなてぃの一週間3500円献立 物価高でも驚きのボリュームspecial』(宝島社)

 まだ普通の会社員だった2019年、彼と同棲を始めたことから、インスタグラムで「一週間3500円献立」の投稿を始めたRINATY(りなてぃ)さん。おいしさと安さを両立させたレシピは圧倒的な支持を受け、Instagramのフォロワーは80万人超え(2024年7月現在)。2020年に著書『りなてぃの一週間3500円献立』(宝島社)を出版すると、瞬く間にベストセラーとなり、シリーズは累計で127万部を突破している。

 3500円という予算内で1週間の献立を組み立てたRINATY(りなてぃ)さんがここまで支持されたのは、もちろんその料理が「おいしくて節約できる」のもあるが、バリエーションの豊富さもあるだろう。お得な食材を使いながらも、毎日の食事を楽しめるよう、さまざまな工夫がなされているのだ。

 今回は7月29日に発売された『りなてぃの一週間3500円献立 物価高でも驚きのボリュームspecial』(宝島社)と過去の著書から、物価高の強い味方、鶏むね肉を使った夏にピッタリのレシピを紹介。合わせて、数多くのレシピを生み出してきた、原動力について話を聞いてみた。(本橋隆司)

【夏にぴったりの鶏むね肉レシピ7選】

1『ごはんが進む鶏チャーシュー』(一人前=125円)

「鶏むね肉は味自体、さっぱりしているんですけど、これは味付けに焼肉のタレを使ってガッツリした味わいにしています。食欲の落ちがちな夏でも、ごはんがすすみますよ。調味料は焼肉のタレにお酒、みりん、塩コショウだけなので手軽にできます。鶏むね肉は火を通しすぎると固くなってしまうので、火入れ時間は慎重に。このレシピでは落し蓋をして6分、肉を裏返して6分、火を止めて10分蒸らすことで、しっとりやわらかく仕上がります」

2『鶏むね肉となすの甘酢炒め』(一人前=127円)

「夏においしいなすを加えて、ボリュームアップしました。旬の野菜はおいしいうえにお値段も安いので、ぜひ活用したいですね。甘酢の味付けもさっぱりしていて、夏にぴったりだと思います。もし調理時間に余裕があれば、鶏肉をブライン液(水に5%の塩、砂糖を加えたもの)に漬けてから焼けば、しっとりやわらかく仕上がります。なすだけで仕上げてもいいんですが、もしあれば、ピーマンやにんじんを加えるのもおすすめです」

3『絶品♡鶏マヨ』(一人前=125円)

「これはレシピを公開してからずっと人気のあるメニューです。エビはお高いし、殻を剥くのも面倒なので、鶏むね肉を使ってみました。ポイントは肉の切り方で、1センチ~1.5センチぐらいの細い棒状に切って、エビのように丸めて揚げ焼きにします。肉の繊維を断つので柔らかくなるし、表面積も増えて調味料もよく絡むようになるので、一石二鳥。我が家では一番人気で、料理をしなかった彼がこれを食べたくて、自分で作るようになったほどです」

4『鶏むね肉のレモンペッパーしょうゆダレ』(一人前109円)

「レモンの爽やかな香りで、暑い時期にもさっぱり食べられます。それでもマヨネーズを下味に加えているので、コクもしっかりあります。甘辛いタレがベースで、そこにレモンの酸味が入って、黒こしょうで味を引き締める感じですね。下味をつけて冷凍しておけば、あとは作る時に解凍して焼くだけなので、忙しいときにもパッと作れます」

5『鶏肉のおろしポン酢煮』(一人前=144円)

「ちょっと冬っぽいメニューなんですけど、大根おろしは消化を助ける成分が入っているので、胃腸が疲れがちな夏にこそ食べていただきたいメニューです。食材も鶏むね肉、大根、きのこという節約食材を使うので、お腹にもお財布にも優しくなっています。とろみ付けが苦手な方もいると思うんですが、これは鶏むね肉に片栗粉をまぶすので、手間いらずで自然なとろみがつきます。片栗粉のコーティングで、お肉も柔らかく仕上がりますよ」

6『鶏肉のトマトチーズ煮』(一人前=175円)

「野菜室にストックしてあるじゃがいもを使うので、とても手軽です。通常はよく煮込んで作りますが、これは鶏肉とじゃがいもを焼いたら、缶詰のカットトマトを入れて2分蒸らすだけ。水っぽくならないよう、調味料は塩コショウと砂糖にコンソメ、しょうゆだけ。水分はトマト缶のものだけで、チーズを入れることでとろみがつくので、具材とソースの絡みは十分。暑い時期にコトコト煮込まずに済みますし、ガス代の節約にもなります」

7『鶏のガツンと焼き』(一人前=94円)

「節約中でも豪快に食べたかったり、食卓が寂しくならないよう見た目のインパクトがほしいなと考えて考案したレシピです。鶏むね肉を観音開きにしてから叩いているので、一枚でも見た目のボリューム感は十分あります。甘辛の味つけにしているので、ごはんもすすみますよ」

 写真と簡単な説明だけで、そのおいしさが確信できるRINATYさんの料理の数々。しかも、どれも一人前で200円を切るお手軽さ。より詳しい調理法が気になったら、『りなてぃの一週間3500円献立 物価高でも驚きのボリュームspecial』をはじめとする、RINATYさんの著書で、ぜひご確認を。

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