全国の空き家、過去最多を更新し約900万戸に 地方在住者に聞く、増える空き家の現状

■空き家にはさまざまな問題点が生じている

  秋田在住の筆者の友人は、目の前の家が数年前から空き家になり、困り果てている。地方に住むことは今後リスクになるのではないかと考え、このように語っている。

 「空き家に野良猫が住みつき、その敷地内にある池にはボウフラがわいて蚊が大量発生するんです。蚊が我が家にやってくるし、たまにその家の窓を見るとカメムシがたくさんいて、とにかく一刻も早く撤去して欲しい。地方はどんどん人が減っていくし、公共交通や医療などのインフラの維持もまともにできなくなるのではないでしょうか。よほど社会システムが変わらない限り、地方にこれから住むのはリスクでしかないと感じます」

  書店が次々に地方から消滅しているように、飲食店や小売店も続々姿を消している。コロナ騒動後、その傾向が顕著になった。以前、ある議員が空き家を漫画の原画の収蔵庫として活用できないかという意見を述べていたが、人口が減り続けている地方でそれが可能なのか、疑問である。地方創生が叫ばれて久しいが、地方を取り巻く問題はますます悪化しているように感じられるのは、筆者だけであろうか。

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