【重版情報】『中国の死神』強烈なビジュアルと軽やかな文体で中国庶民の民間信仰を紐解く

【重版情報】話題書『中国の死神』3刷へ

 白く長い帽子に、赤く垂れた長い舌の不気味な不気味な中国の鬼神「無常」が表紙を飾る、インパクトの強い一冊『中国の死神』(青弓社)が3刷となった。本書は、2023年7月に発売された若手民俗学者・大谷亨による話題作だ。

 中国各地の民間信仰を調査するために、実際に2年半に及ぶ中国でのフィールドワークを行い、「無常」がなぜ妖怪から神へと上り詰めたのか?現在、中国各地では「無常」はどのように信仰されているのか?など、これまであまり研究対象とされてこなかった中国の庶民の神様に焦点を当てた「中国妖怪学の書」となっている。

 今回の重版に際し、著者は「おかげさまで『中国の死神』3刷りです! 中国各地の民間信仰を記録してまわった本なので、古くならないどころか時が経つほど価値が上がる本だと思います。未読の方はぜひ気が向いたときにでもお手に取ってみてください!」とコメントしている。

 学術的な内容を扱いながら、まるで旅行エッセイのような軽妙な読み心地を有する本書。他に類を見ない力作を、ぜひチェックしてみよう。

白く長い帽子に、赤く垂れた長い舌……不気味すぎる『中国の死神』、「無常」とは 若手民俗学者・大谷亨に訊く、その正体

背の高い帽子をかぶり、長い舌を垂らし、ときに人の魂を連れ去り、ときに人に福をもたらす死神、それが「無常(むじょう)」。中国社会に…

■書誌情報
書名:中国の死神
著者:大谷 亨
ISBN:978-4-7872-2099-8
体裁:A5判  192ページ 並製
発売日:2023年07月14日
出版社:青弓社

■著者情報
大谷 亨(オオタニ トオル)
1989年、北海道生まれ。中央大学文学部卒業後、東北大学大学院国際文化研究科に進学。同大学院在学中に、廈門大学人文学院に高級進修生として留学。2022年、東北大学大学院国際文化研究科で博士号(学術)を取得。現在、東北大学大学院国際文化研究科フェロー、無常党副書記。専攻は中国民俗学。論文に「無常鬼の精怪性、あるいは中国における妖怪学の試み――無常・摸壁・山魈の類似を手がかりとして」(第19回櫻井徳太郎賞受賞)、学位論文に「無常鬼の研究――〈精怪〉から〈神〉への軌跡」(第21回アジア太平洋研究賞受賞)。

 

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