ブーム到来? 「怪獣マンガ」続々と連載スタート 『怪獣8号』に続くヒットはどの作品になる?

  山崎貴監督の映画『ゴジラ-1.0』がアカデミー賞の視覚効果賞を獲得したことが話題を呼んだ一方、4月13日からは『少年ジャンプ+』の大人気マンガ『怪獣8号』がTVアニメ化される予定。さらに最近の少年マンガでは、“怪獣”を題材とした意欲的な作品が次々と生み出されている。もしかすると2024年は、未曽有の怪獣ブームが巻き起こる年になるかもしれない。

  たとえば『月刊ヤングマガジン』(講談社)では、2023年6月からKENTによるSFマンガ『大怪獣ゲァーチマ』の連載が始まった。同作の主な舞台となっているのは、海から出現した怪獣と大波によって被災した「匡波町」という港街だ。

  「匡波町」は怪獣によって壊滅的な被害を受けたものの、その後観光地として復興を果たし、「豊穣の神ゲァーチマ」として怪獣を観光資源のように扱うようになった。しかし主人公・杜野宮矢子は町の復興に協力する一方、被災の体験を引きずっており、複雑な心境を抱いている。そこで10年ぶりに新たな怪獣が現れる……というのが、同作の導入にあたる部分だ。

  怪獣を“神”のような存在として捉えた作品は珍しくないが、同作は「怪獣の出現がその土地にどんな社会的影響を与えるのか」「町の住人たちが怪獣にどんな目を向けるのか」という部分まで踏み込んで描いている。その不思議なリアリティに加えて、圧倒的な画力によって表現される怪獣たちのバトルも魅力的だ。

  同作は2023年11月にコミックス第1巻が刊行されたが、その話題性から発売後即重版がかかることに。ちなみにその帯には、『シン・ゴジラ』などの特撮作品で知られる樋口真嗣監督の推薦コメントが掲載されていた。

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