『葬送のフリーレン』読者が選ぶ“推しコマ”は? 投票企画を機に振り返る珠玉の名シーン

『葬送のフリーレン』読者が選ぶ“推しコマ”は?

 1月よりアニメ第2クールが放送されている人気漫画『葬送のフリーレン』。現在「週刊少年サンデー」公式サイトでは、アニメの大反響を記念して、第1クールの推しコマ投票が実施された。全100コマの中から1人何度でも投票が可能。また、得票数の多いコマはグッズ化を予定していると発表されている。

 本稿では、推しコマ投票の人気を予想しながら、名シーンを振り返っていきたい。

フリーレンが涙するシーン

 まず1つ目は、第1話でヒンメルの死に直面し、「人の寿命は短いってわかっていたのに……なんでもっと知ろうと思わなかったんだろう…」と涙するフリーレンのひとコマ。 50年ぶりにヒンメルたちと再会し、半世紀(エーラ)流星を見に行く冒険をしたのも束の間、ヒンメルは天国へと旅立ってしまう。

 ヒンメルのお葬式に参列している人たちは泣いているのに、フリーレンは泣かなかった。だが、頭の中に彼らとの思い出が駆け巡り、最後には大粒の涙を流してしまう。ヒンメルの死は、感情の起伏が乏しいフリーレンの心に変化をもたらした最初のきっかけであり、ヒンメルに涙を流したこのシーンは、新たな旅を決意した始まりを表すコマでもある。多くの感動を呼んだこのコマは、読者や視聴者の心に非常に強く残っているシーンなのではないだろうか。

剣の里でのヒンメルのセリフ

 2つ目に予想するのは、勇者の剣を抜くことができなかったヒンメルのセリフ。「そうすれば偽物だろうが本物だろうが関係ない」と、前をまっすぐ見つめながら語るヒンメルの気高さが印象的なひとコマだ。

 以前、レプリカの剣しか持っていなかったヒンメルは、「僕はいつか本物の”勇者の剣”を手に入れて、魔王を打ち倒す」と話していた。しかし、結局ヒンメルは勇者の剣を抜けず、剣の里の長にも「今回の勇者も本物ではなかった」と言われてしまう。だが、そこでヒンメルは落ち込むわけでもなく、むしろ偽物でもいいではないかと。たとえ今は偽物であろうとも、魔王を倒して世界の平和を取り戻せばいずれ偽物が本物に変わる。

 そんなヒンメルの魔王討伐への強い想いが込められている名コマであり、実際にヒンメルは討伐を成し遂げているのだからなおさら感慨深い。きっと、多くの読者にも響いた名コマであると予想する。

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