『葬送のフリーレン』人気投票、4位の魔族「黄金卿のマハト」に注目 “アニメ派”が楽しみになる理由を考察

『フリーレン』人気投票4位にマハト

※ランキング画像は『葬送のフリーレン』公式X(@FRIEREN_PR)より
(C)山田鐘人・アベツカサ/小学館

 人気異世界ファンタジー漫画『葬送のフリーレン』のアニメ化と連載100話を記念して展開された「総勢100キャラ人気投票」の結果が発表された。好評放送中のアニメには未登場のキャラクターが躍進しており、アニメ派のファンも先が楽しみになる結果になっている。本稿では、4位にランクインした魔族「黄金卿のマハト」に注目してランキングを見ていきたい。

 1位に輝いたのは勇者ヒンメル。1000年以上の時を生きるエルフである主人公・フリーレンに、“たった10年”の冒険で多大な影響を与えた人物であり、本作のもう一人の主人公とし得る存在感だ。時に軽薄に見える言動も優しさからくるもので、「魔王を撃ち倒した勇ましい者」というより、「人々を明るく勇気づけた者」という意味で輝かしい「勇者」だったように思える。作中ではすでに他界しているが、フリーレンの新しい冒険には常に彼のエピソードがついてまわり、人気も頷ける愛すべきキャラクターだ。

 2位のフリーレンに続き、3位にランクインしたのはなんと「ミミック」。宝箱に擬態したモンスターとしてお馴染みだが、フリーレンが不用意に手を出して飲み込まれそうになる……というお約束的存在になっている。

 「100キャラ」という企画上、フリーレンの師匠である大魔法使い・フランメに瞬殺された「クソみたいな奢りと油断で死んだ魔族」など、名もなきモブキャラも選択肢に入っており、おふざけの投票も多かったはずだが、ミミックは『葬送のフリーレン』という静かで上質な物語をにぎやかに彩るキャラクターであり、本作を構成する象徴的な要素として、ある意味では納得のランクインとなった。

 そして、4位が「黄金卿のマハト」。本作における魔族は基本的に、決して人間と相容れず、人を騙すためだけに言葉を弄するコミュニケーション不能な悪役として存在する。

 10位にランクインした「断頭台のアウラ」も魔族であり、こちらはアニメでネタ的に人気を高めた印象的なキャラクターだが、それでも10位止まり。マハトが魔族でありながら、フリーレンと旅をするフェルン(5位)やシュタルク(6位)、また元祖勇者パーティーのハイター(11位)やアイゼン(17位)を差し置き、4位にランクインしたのはそれなりの意味がある。

 こうした人気ランキングは当然、投票期間の連載の状況に左右されるが、マハトは今後も人気であり続けることが予想されるキャラクターだ。アニメ派のファンのため具体的なネタバレは控えるが、マハトはアウラと同じく魔王軍の最高幹部・七崩賢のひとりで、なかでも最強と目されている。恐るべき能力を持っているが、人間との共存を望んでいるほとんど唯一の魔族であることが極めて珍しく、彼のエピソードは強く印象に残るのだ。

 7位の「デンケン」、8位の「南の勇者」も関連するキャラクターであり、原作未読の方は、インパクト抜群で、かつ切なく美しいエピソードがアニメで描かれる日を楽しみにしていただきたい。

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