『葬送のフリーレン』ヒンメルとフリーレンは“同じ夢”を見ていたのか? 幻の結婚式を考える
となると、もう一つの可能性が思い浮かぶ。つまり、ヒンメルの夢を叶えることが、フリーレンの夢だとするとどうだろう。ヒンメルたちと旅をしていた時代、彼らには魔王討伐というパーティーとしての目的以外にも、それぞれの目標や望みがあったはずだ。たとえば、第3話「蒼月草」の回想シーンで、ヒンメルはフリーレンに「故郷の花・蒼月草をいつか君に見せたい」と願望を話している。フリーレンはそれを覚えていて、困難な道のりながらも見つけ出すことでヒンメルの「花を見せたい」という望みを自身の手で叶えている。
このことから、同じパーティーだった仲間として、あるいは特別な友達やパートナーとして、ヒンメルの願いが叶うこと=フリーレンが望むこと(夢)と推察できる。フリーレンと生涯をともにするという願望も、俯瞰すればヒンメルの望みや夢のひとつである。それゆえ同じ幻影を見たのだと考えると、比較的合点がいくのではないだろうか。
本当のところはどうかわからないが、さまざまな考察を生むシーンではあるだろう。これから先、フリーレンたちの旅路で明かされることを願う。