ドラマ「セクシー田中さん」原作の改変が物議に アニメ・漫画業界人はどうみた?

■双方が納得のいくメディアミックスは可能なのか

  しかし、今回の『セクシー田中さん』のケースは、事前に詳細な打ち合わせを行ったのにも関わらず、原作の大幅な改変を招いてしまった。原因は不明だが、問題はかなり根深いといえるだろう。ちなみに、すでに亡くなったある巨匠漫画家は、愛着のあった自身の漫画が映画化された際、脚本を読んで納得がいかず、台本を放り投げたという。原作にあった専門性の高い内容を脚本家が理解せずにシナリオを書いたため、名作でありながら、映画はヒットしなかった。

  なお、この記事にあげた関係者の証言も、あくまでも一例であると考えていただきたい。アニメやドラマは商業的な事情も絡み、さらに関係者の数が出版物とは比較にならないほど多い。事情が複雑になるため、問題を誰か一人に押し付けることが難しく、「どうしてこうなった」の事情が説明しにくいのだ。

  原作者は自分の作品を我が子のように大切にしている人も多いし、アニメやドラマの制作側にも良いものを生み出したいという熱意がある。昨今はメディアミックスが過熱しており、漫画原作のアニメやドラマは膨大な量が制作されているため、今回のようなトラブルは今後も起きる可能性がある。双方に納得のいく形で、メディアミックスが行われることを願いたいものである。

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