今を生きるすべての大人・子どもたちへ 世界で読まれている“子どもを性暴力からまもる絵本”に注目
2024年1月15日に『キミのからだはキミのもの』(ポプラ社)が刊行された。原書はスペインでの刊行以来、またたくまにヒットし現在13の言語で翻訳。この度海を越えて日本でも刊行の運びとなった。日本語版監修は、助産師であり性教育YouTuberのシオリーヌ氏。はじめての防犯絵本として、発売前から反響を呼んでいる。
【写真】はじめての防犯絵本『キミのからだはキミのもの』試し読み
生まれながらにSNSに触れられる環境、海外と比較したときの性暴力に対する感性の鈍さ、性教育の遅さ――。日本の子どもたちを取り巻く状況を踏まえて、早くから性教育や防犯教育を行うことの必要性が見直されている今、子どもがかかわる施設や家庭では“〈自分の身を守ること〉について教えられる絵本がほしい”と需要が高まっている。
この本は性について説明する本ではない。本書は、子どもの生活やからだは子ども自身のものであり、性暴力は身近にあることを知ってほしい、子どもを被害者にも加害者にもしたくない、という願いから生まれた。
「プライベートゾーン」「同意」「自分のからだのことは自分で決める」という考え方や実際の対処のしかた、まわりに信じられる人がきっといるということを伝えるために、まずは大人に手にとってもらい、小さいころから子どもたちに繰り返し読んでいただきたい「はじめての防犯絵本」でもある。
監修のシオリーヌ氏は、帯にこのようなコメントを寄せた。
「子どもを被害者にも加害者にもしたくない すべての大人たちへ」
「キミのからだはキミのもの」。この言葉は、大人のみなさんにこそ知ってほしい言葉です。(中省略)子供の代わりに決めない。子どもの「いやだ」を軽く扱わない。子どもの意見を対等に受け取る。私たち大人のそうした振る舞いを通じて、子どもたちに「キミのからだはキミのもの」というメッセージを伝えていくことが大切なのではないでしょうか。――監修シオリーヌ氏より(一部抜粋)
書誌情報
『キミのからだはキミのもの』
絵と文/ルシア・セラーノ
訳/宇野和美
監修/シオリーヌ
発売年月:2024年1月発売
ISBN:978-4-591-18023-5
サイズ:257mm x 216mm
ページ数:32ページ
定価:1,760円(10%税込)