ゴールデングローブ賞5冠『オッペンハイマー』何が凄い? 現地記者に聞く、米国での評価
「オッペンハイマーは新しい技術の発見に取り憑かれたことで人生を狂わせてしまいます。ノーラン監督自身も常に新しい映像表現を追い求めてきたが故に、彼の辿った運命に深く共感したのではないでしょうか。ゴールデングローブ賞は、主要な賞を獲った作品はほかの賞を貰えなかったりするものですが、『オッペンハイマー』ドラマ、俳優、脚本、音楽などあらゆる面で高く評価されて5冠を達成しています。映像表現として優れているのはもちろん、その物語も濃密です。原作とあわせて楽しむのも面白いでしょう」
ゴールデングローブ賞は2021年以降、ハリウッド外国人記者協会(HFPA)による運営体制や選考メンバーの偏りに対する批判が相次ぎ、2023年現在は新組織によって運営されている。組織改革の結果、第81回目の今年は世界各国から300名以上のジャーナリストが投票している。今回の『オッペンハイマー』の5冠達成は「グローバルな視野を持つ投票者による評価が大きく寄与した」(平井氏)とのことだ。日本の観客にはどのように受け止められるのだろうか。