ぽん酢サワーだけじゃない! カレー味からスイーツまで、ミツカン「お酢」の無限の可能性
本書で紹介される合わせ酢は他に、甘酢、おろし酢、めんつゆ酢、ごま酢など、日常の料理に取り入れやすいものばかり。その中でダントツにユニークなのがカレー酢だ。
「カレー酢エッグ」は、ゆで卵とブラックオリーブをカレー酢で和えるだけで、いつもの卵がピリリとスパイシーに大変身!このままパンやサラダと軽食にするもよし、カレーライスのお供にもピッタリだ。試しにゆで卵に数時間漬けたら美味しさのキャリーオーバーが発生し、カレー味のたまごピクルスが誕生したことを記しておこう。
最後は「バナナアイ酢」で締めたい。市販のバニラアイスに穀物酢を混ぜて冷やし、潰したバナナを加える一風変わったアイスなのだが、これが予想を超える美味しさ!少しとろみをまとったアイスは微かにヨーグルトのような酸味を醸し出し、ジェラートのようにさっぱりしたデザートに生まれ変わる。暑い夏にも良さそうだけれど、暖房の効いた部屋でキーンと味わいたい、面白くて美味しい変化球アイスクリームだ。
「手巻き寿司」から「さっぱり煮」「ぽん酢サワー」まで、これまでミツカンが「お酢」を通して世にもたらした影響は計り知れない。本書にも新しい酢の時代への橋渡しとなりそうなアイディアがつまっており、お酢好きにはぜひ手にとって欲しい一冊となっている。
変わりゆく食文化の中で、お酢はどのように使われ、アレンジされて行くのだろう。これからも「お酢」の可能性から目が離せない。