ぽん酢サワーだけじゃない! カレー味からスイーツまで、ミツカン「お酢」の無限の可能性

ミツカン「お酢」無限の可能性

 近年の健康ブームでますます人気が高まる「お酢」。店頭には米酢や穀物酢など様々な種類の酢が並び、韓国で人気のビネガードリンクもすっかり定着した今日この頃、料理に使えば食材の味を引き立たせ、飲めばすっきりリフレッシュさせてくれる「お酢」には、まだまだ知らない楽しみ方があるはずだ。まずは話題のドリンク、続いてお酢オンリーのレシピ本でその可能性と魅力を探ってみよう。

古いのに新鮮!飲みの席で脚光を浴びる「ぽん酢サワー」

 「ぽん酢取って」と言われたら、つい褐色の「ぽん酢醤油」を探してしまうのは私だけではないだろう。しかし本来のぽん酢は、かんきつ果汁と醸造酢をベースとしたライムイエロー色の調味料なのだ。最近、そのぽん酢がある飲み物により注目を集めていると聞く。

 その名も「ぽん酢サワー」。炭酸水で割っただけのシンプルなこのサワーが、居酒屋や焼肉店などで人気上昇中なのだそう。調味料のぽん酢を飲むという行為にはどこか背徳感が漂うが、焼肉や揚げ物の脂っこさを中和するようなさっぱりとした後味とほのかに鼻をくすぐるお酢の香りがなんとも爽快。割り材の炭酸水にぽん酢を加えるだけで手軽に作れるので、家庭でもぜひ餃子の日などにトライしてみてほしい。くたびれた夜に「お疲れ酸!」とグビグビやれば、一日の疲れがパッと吹き飛ぶこと請け合いだ。

レシピ:ミツカン おうちレシピ「ぽん酢サワー(炭酸水使用)」

火付け役は200年以上お酢と歩んできたミツカン

 ぽん酢サワーの火付け役は、長年お酢業界でトップシェアを持つミツカン。今を遡ること1804年、愛知県半田市で酒造業を営んでいた創業者・初代又左衛門が視察に出向いた江戸で出会った「早すし」をきっかけに、酢の製造に着手。又左衛門の作る粕酢はたちまち多くの寿司店で愛用された。

 1954年には従来の樽売りから瓶詰め生産をスタート。品質を維持しながらの大量生産が可能となり、1964年には調味料市場に参入し「味ぽん」を世に送り出す。そして1989年に「土曜日は手巻きの日」をキャッチコピーに手巻き寿司を提案し一大ブームを巻き起こした。40代以降の読者の方は記憶にあるかもしれないが、CMに起用されたとんねるずが歌う「カ〜イワレ巻き巻き、ネ〜ギトロ巻き巻き」が起爆剤となり、それまで一部の寿司店でしか見かけなかった手巻き寿司が瞬く間に全国の家庭に浸透したのだった。

徹頭徹尾、お酢レシピ!日本一お酢を売る酢メーカー発のレシピ本

『日本一お酢を売っている!ミツカン社員公認 お酢レシピ』(ワニブックス)

 江戸の町の寿司から家庭の手巻き寿司まで、長年に渡りお酢の美味しい食べ方を常に提案し続けるミツカンはレシピ本も監修している。今回取り上げる『日本一お酢を売っている!ミツカン社員公認 お酢レシピ』(ワニブックス)は、穀物酢1本でドリンク、ピクルスや和え物などの小鉢、煮込み料理にパスタからデザートまですぐに作れる100品を掲載。愛酸家の方はもちろん、お酢を持て余している方にも役立つお酢ざんまいの書だ。材料2つほどでささっと作れる3品を紹介しよう。

 「たことクレソンの三杯酢和え」は、合わせ酢の基本とも言える三杯酢で茹でだことクレソンをあえたクイック酢の物。ほろ苦いクレソンと、たこのクニュっとした歯触りに黄金比の三杯酢が絡んで、頬張ればすぐに旨さのピークがやってくる。お酒のおつまみに、あともう一品おかずが欲しい時に便利な一皿だ。

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