『ONE PIECE』バーソロミュー・くまの過去に衝撃……“解放の日”は訪れるのか?

『ONE PIECE』くまの考察

※本記事は本誌最新話の内容に触れる部分があります。

 『週刊少年ジャンプ』で連載中の『ONE PIECE』本誌では、ある男の人生に焦点が当てられ大きな注目を集めている。それがバーソロミュー・くまだ。

 作中ではくまの知られざる過去はもちろん、重要になるであろう新たな種族名まで登場した。そこで今回は気になるバーソロミュー・くまの生涯やバッカニア族について、ワンピース研究家の神木健児氏に話を聞いた。

「最新の『ONE PIECE』では、新たな種族が登場しました。それがバッカニア族です。今のところ名前があるキャラクターでバッカニア族だと判明しているのは、バーソロミュー・くまとその父親のクラップだけ。わかっていることはあまり多くありませんが、特徴はその強いパワーと頑丈な肉体です。また五老星の一角であるサターン聖は、バッカニア族について『生まれながらに奴隷階級』『かつて世界に対して大罪を犯した一族の末裔』『絶滅種』と話しています。

  私は“世界に対して大罪を犯す”と聞いて、頭にズニーシャの存在が浮かびました。ズニーシャはジョイボーイの仲間として、800年前の空白の100年にも生きていた生物です。そのためバッカニア族も、空白の100年で20の王家に敵対した勢力に属していたと考えられます。敗北した敵対勢力の大きな戦力だったので、世界政府はバッカニア族の階級を地の底まで落としたのではないでしょうか。ルフィのギア5の際も「自由と腕力」を与えられると表現されましたし、サンジもクイーンとの戦いで体に異変があった時は「腕力」にも影響があることが示唆されました。もしかしたらジェルマの血統因子研究には、バッカニア族の血が少なからず影響しているのかもしれません。歴史としても力としても、バッカニア族の存在が今後重要になるのは間違いないと思います」

 明かされた、バーソロミュー・くまの悲しい過去。平穏を手に入れた彼だが、その人生はどこに向かうのか。

「最新話時点のくまはニキュニキュの実の能力でソルベ王国に帰還し、ジニーと幸せを噛み締めています。しかし、私たちはその後、くまが悲しい末路を辿るのも知っています。でもその間で、彼は国王になり、さらに暴君と呼ばれるようになるんです。くまはいい人間なので、ドラム王国のドルトンがそうだったように、人望を集め王になるのかもしれません。ジニーもソルベ王国で普通の男性と結婚して子供を生み、普通の幸せを謳歌すると思います。

  しかし、そうなるとさすがに、くまの存在が世界政府にバレてしまうと思うんです。天竜人は、自分の奴隷を取り返しにくる粘着質な奴ら。海軍や神の騎士団を使ってソルベ王国を襲った際に、ジニーが殺されたとしたら。くまは彼女の子供を我が子のように守り、そのためであればバッカニア族の腕力を使って暴れることも躊躇しないと思います。もし、くまがこのような人生を辿っていたのだとすれば、ボニーとの関係についても、暴君と呼ばれる理由についても納得できるのではないでしょうか。くまの過去編で描かれていた彼にちょっかいをだす2人の子供は、ボニー海賊団のクルーに似ていました。彼らはくまの代わりに、ボニーを見守る存在なのかもしれません」

 生まれながらに過酷な運命を強いられたくまだが、やはり気になるのは彼の今後だ。

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