ジョジョ第9部『ザ・ジョジョランズ』の主人公は善悪を超えた存在に? 第5部 ジョルノ・ジョバーナとの共通点

ジョディオ・ジョースターという名前を聞いて『ジョジョ』ファンが一番気になったのは、主人公のジョディオの名前に、ディオ・ブランドーという第1部から登場するジョジョの宿敵の名が含まれていることではないかと思う。
ディオは第一部のラストで主人公のジョナサン・ジョースターの肉体を奪って生き延びた吸血鬼で、『ジョジョ』シリーズの裏主人公と言える存在だ。
第5部の主人公・ジョルノはディオの息子で、肉体としてはジョジョ(ジョースター家)の遺伝子を引き継いでいるキャラクターとなっていた。ジョルノは、ギャングという悪の組織のリーダーになることで正義を成そうとする少年で、そんなジョルノの複雑な内面をジョジョ(善)とディオ(悪)の融合という型で描いたのが第5部だったが、ジョディオ(ジョジョ+ディオ)という名前にも、単純な善悪を超えたキャラクターとして描きたいという願いが込められているのかもしれない。
このように1巻の時点で見どころ万歳の『ザ・ジョジョランズ』だが、何より読者が驚いたのが、岸辺露伴の登場だろう。
岸辺露伴は第4部に登場した漫画家で、人間を本に変えるスタンド「ヘブンズ・ドアー」の持ち主だ。ドラマ化もされたスピンオフシリーズ『岸辺露伴は動かない』(集英社)の主人公も務める人気キャラクターで、今回はジョディオたちがダイヤを盗みに入る豪邸の持ち主として登場したのだが、なにやら火山岩のことを、調べているようだ。今後、露伴がどのような形で第9部に絡むのか『ジョジョ』ファンとして楽しみである。























