『BLEACH』PVで話題の“平子の卍解”とは? 小説『BLEACH Can’t Fear Your Own World』で披露されたその威力

『BLEACH』“平子の卍解”とは?

※本稿は『BLEACH』のネタバレを含みます。

 TVアニメ『BLEACH 千年血戦篇』第2クール「訣別譚」の告知PVが5月28日に公開された。今回公開されたPVではアニメオリジナルの展開が垣間見え、原作ファンを中心に大きな反響を呼んでいる。

TVアニメ『BLEACH 千年血戦篇』PV第3弾/2023年7月8日テレビ東京系列ほかにて第2クール放送開始

 なかでも「平子真子」や「平子の卍解」など、仮面の軍勢(ヴァイザード)のひとりである平子に関連した言葉がTwitterで次々とトレンド入りした。今最も注目されている登場人物であろう平子真子について振り返りながら、アニメ第2クールへの展開を考察したい。

平子真子の卍解が漫画本編で描かれなかった背景

 尸魂界にて朽木ルキアを救出する過程で虚の力を呼び起こしてしまった黒崎一護。現世に帰還した一護の前に現れたのが平子真子だった。敵か味方かわからない謎に満ちた存在として登場した平子であるが、その正体は元五番隊隊長を務めていた人物。しかし藍染の引き起こした事件によって五番隊および尸魂界から離れ、事件の被害者を「仮面の軍勢」として率いることとなった。

 そんな平子は一護が虚の力をコントロールできるよう尽力しつつ、空座町を舞台とした藍染との決戦時には護廷十三隊と共に交戦。そのあとは藍染の抜けた五番隊隊長に復帰した。

 護廷十三隊の隊長格である平子の戦闘力は非常に高く、空座町の決戦時には藍染と直接対峙し、千年血戦篇では他の隊長と同様に星十字騎士団と交戦する姿が描かれている。とくにはじめて始解を披露した藍染との戦闘は、平子の活躍が大いに描かれたエピソードの筆頭であろう。

 平子の斬魄刀の名は「逆撫」。始解すると対象が認識する上下左右や前後といった感覚を逆にすることができ、その刃で藍染を切りつけたかと思えば藍染自身の見ていた方向と斬られた方向を錯覚させた。平子と同じく催眠系の能力を宿した斬魄刀をもつ藍染に驚きの表情を浮かばせるほどに、相手が感覚を頼りとした戦いの熟練者であるほどに厄介な能力として描かれた。

 まるで平子を映したかのように個性的な逆撫の卍解が披露されたのは、漫画本編ではなく小説『BLEACH Can’t Fear Your Own World』であった。その名称は「逆様邪八宝塞」。始解と同じく対象の感覚を混乱させる催眠系の能力であるものの、周囲に対し敵・味方の認識を逆転させるといった能力である。

 能力の発動後は敵が互いに仲間割れを始め、自身の手を汚すことなく敵陣を一掃することができる。敵陣が多いほど、強力であるほどに、相手を利用しながら敵陣を壊滅することができるものの、効果の対象は味方に対しても及んでしまう。そのため戦場に敵だけでなく味方も多く登場する空座町での決戦時、そして千年血戦篇の戦闘では日の目を見ることがなかったのであろう。

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