五条悟、孫悟空、比古清十郎に楊端和……強キャラがピンチに駆けつけた名場面といえば?
「週刊少年ジャンプ」で連載中の人気作『呪術廻戦』が急展開を迎えている。4月24日発売号の掲載された最新話を受けて、Twitterでは「五条悟復活」というキーワードがトレンドに。具体的なネタバレは避けるが、作中の世界が危機的状況に晒される中で、最強の呪術師・五条悟に注目が集まっている。
『僕のヒーローアカデミア』における最強のヒーロー・オールマイトが発する「私が来た」というセリフにカタルシスがあるように、ピンチに強キャラが登場するシーンは少年漫画の醍醐味だ。本稿では、そんな名シーンを振り返っていきたい。
圧倒的信頼感のあるヒーローといえば、『ドラゴンボール』シリーズの孫悟空が挙げられるだろう。「ピンチに駆けつけた」シーンとして思い起こされるのは、銀河一と言われる軍隊を率いる帝王・フリーザに蹂躙されたナメック星に、過酷な修行を経た悟空が到着するエピソードだ。ギニュー特戦隊のリクームを前に、ベジータ、クリリン、孫悟飯がなすすべなく敗れ、絶望が広がるなかでの登場に読者は熱狂。期待通りの強さに「待ってました!」というカタルシスがあった。
悟空はわりと“苦戦”もするキャラクターで、シリーズを通じて見ればそれ以上の強者も存在する。その点、作中のジョーカーともいえる強さを持ったキャラクターを考えると、『るろうに剣心』の主人公・緋村剣心の師匠に当たる比古清十郎が挙げられる。扱いによっては物語を破綻させかねないこともあり、活躍する場面は限定的だったが、剣心の頼みにより、志々雄一派狙う「葵屋」の危機に駆けつけたシーンがカッコいい。巨人・不二の強烈な一撃が弥彦を襲う……というところで颯爽と登場した比古清十郎は、その攻撃を簡単に受け止め、「この勝負 最後まで 俺のバカ弟子を信じ抜いた お前の勝ちだ!!!」と一言。異形の怪物として尊厳を奪われていた不二の心まで解放する、天晴れな戦いだった。
強きヒロインが喝采を集めたのは、古代中国・春秋戦国時代を舞台に、大将軍を目指す信(李信)と中国史上初の天下統一を目指す嬴政(始皇帝)の活躍を描いた『キングダム』。戦乱を描く作品という性質上、「ピンチに仲間が駆けつける」描写は少なくないが、秦の重要拠点・サイが趙軍の総攻撃を受け、絶体絶命の危機を迎えたとき、“山界の死王”こと楊端和と山の軍勢が救援に駆けつけたシーンは作中屈指の熱さだった。合理主義的だが情に厚く、敵には容赦のない楊端和の「血祭りだ!」の号令に胸が震えた読者は多かったことだろう。
考え始めると枚挙にいとまがない、強キャラがピンチに駆けつけた名シーン。みなさんはどんなエピソードを思い起こすだろうか?