「南極の日」で脚光! アニメ『宇宙よりも遠い場所』の“聖地巡礼本”がすごかった

南極の日で『よりもい』に脚光

 本日12月14日は「南極の日」。1911年、ノルウェーの探検隊が南極点に到達した記念日だ。これに合わせて、2018年に放送されたテレビアニメでコミカライズもされた人気作『宇宙よりも遠い場所』が話題になっている。

 「よりもい」の愛称で知られる同作は、南極を目指す4人の少女の物語だ。何かをはじめたいと思いながら、なかなかその一歩を踏み出せないまま高校2年生になった玉木マリ(キマリ)が、ある事情から南極に行く決意をしている小淵沢報瀬と出会い、二人が通う高校の近くにあるコンビニで働く三宅日向、孤独を抱えながら芸能活動をしている白石結月と友情を深めながら、目的に向かって前進していく。青春の輝きと、涙なしに見られない終盤の展開が評判を呼んできた。「南極」と聞いて真っ先に本作を思い出すのは、ファンの“あるある”だ。

 国内パートの舞台となった群馬県館林市は聖地になっており、いまも多くのファンで賑わっているが、本作に影響されてなんと「南極」まで行ってしまった猛者もいる。

 その記録をまとめた一冊が、『アニメ好きサラリーマン、南極に巡礼してきた』(KADOKAWA)。著者は有名テキストサイト「ろじっくぱらだいす」の管理人・ワタナベ氏で、サイト開設20周年を記念したウェブ企画を書籍化したものだ。なんとなく観始めた「よりもい」に大感動したワタナベ氏は、高額な渡航費&長期休暇の取得という2つの難関をクリアし、南極に向かう。

 ネット黎明期から織り上げられてきた“テキスト芸”が生きており、壮大な“聖地巡礼”を臨場感たっぷりに伝えている。「よりもい」で描かれた風景を自分の目で見てみたい……と思っても、現実問題、実際に南極に足を運ぶのは簡単ではない。そんなときに、感動を共有してくれる本としてお勧めしておきたい。

 『宇宙よりも遠い場所』は各種動画配信サービスで視聴可能だ。まだ観たことがない人は、「南極の日」をきっかけにチェックしてみてはいかがだろう。感動に震えた人は『アニメ好きサラリーマン、南極に巡礼してきた』も合わせて読んでみよう。

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