天才小学生によるセーラー服少女のイラスト、プロが添削すると? 細部の正確性を意識することが上達への近道

天才小学生のイラストをプロが添削

 元週刊少年漫画誌の連載作家・ペガサスハイド氏が自身のYouTubeチャンネルで「【イラスト添削93】天才小学生のイラストを添削 ! 一見上手なイラストもプロが見れば…?」と題した動画を更新。8歳の小学生が描いた絵のクオリティと、プロ目線の添削に多くの視聴者が驚きのコメントを寄せている。

 YouTubeにて、視聴者から寄せられた一見上手な漫画やイラストをプロの目線で細かく添削しているペガサスハイド氏。解説のわかりやすさとともに、あくまで本人の長所を生かすアドバイスが心地よく、自分では絵を描かない人も楽しく視聴できるのが特徴だ。動画でイラストや漫画の添削を行うクリエイターは少なくないが、そのなかでも高い人気を誇り、チャンネル登録者数は15万人を超える。

 今回の動画では、イラストレーターになりたいという小学生のあいりさんから寄せられたイラストを添削することに。「ましろ」と名付けられた15歳の少女キャラクターで、明るく優しい性格だという。ハイド氏は「がんばったね。すごく上手いと思ったよ」と優しく講評。あいりさんの絵には影がつけられており、「人間や服が立体だということを意識できている。これはなかなか大人でも難しいことですからね」とした上で、線に元気があることに触れて、「初心者は自信がないから、細かったり、ヨレヨレした線になってしまうのに、あいりさんは一本一本の線がしっかり描けている」と、その才能に太鼓判を押した。

【イラスト添削93】天才小学生のイラストを添削 ! 一見上手なイラストもプロが見れば…?

 素人目に見ても、デフォルメの効いた愛らしいキャラクターで、8歳の小学生が描いたイラストとしては満点の出来だ。しかしハイド氏は、あいりさんがイラストレーターを目指しているということで、しっかりプロ目線の添削を行なっていく。そのままでも十分に可愛らしいイラストだとあらためて語りながら、「正確に形を整えていく」ことで、絵のクオリティは上がっていくと指摘した。

 ハイド氏の添削動画でよく語られるポイントだが、まずは洋服に隠れた身体をしっかり意識すること。左右の肩幅や角度、手首の位置や向きなど、服を着ていればなんとなく誤魔化せてしまうところが、結果として不正確な描写になってしまうことが多いようだ。

 また、見る人が最初に注目する顔について、ハイド氏は頭の丸みを強調して、キャラクターの可愛らしさを際立たせた。あいりさんは「両目のバランス」を自身の課題として挙げているが、ハイド氏は「そこに自分で気がつくことができるのがえらいなと思います」と評価し、顔の角度から、右目がやや大きく描写されているのは「正しい」とした。それより、目の中が真っ白になっていることで「魂が入っていないように見える」ことを指摘し、ポイントを細かく解説しながら調整。相談のあった髪の毛や腕の描き方についても、丁寧にアドバイスしていく。

 詳しくは動画を見ていただきたいところだが、添削後のイラストは、元の絵の魅力をしっかり残しながら、漫画誌に載っていても違和感のない、まさにプロという仕上がりとなっている。

 ハイド氏が多くの動画で繰り返してきたのは、雰囲気で描くのではなく、細部まで丁寧に、心を込めて描くことで絵が上達していく、というポイントだ。言葉だけ聞けば当然のことのように思えるかもしれないが、実際に添削していく様子を見れば、見落としがちな部分が多く、小さな修正が全体的な仕上がりに大きく影響することがよくわかる。気になる人はぜひ、動画をチェックしてみよう。

■参考動画 https://www.youtube.com/watch?v=7JkcRPfQArQ

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