一見上手な“まどろむ少女”のイラスト、プロの添削で圧巻の仕上がりに 驚くべき構図とコンセプトの魔法

 チャンネル登録者数100万人を突破し、勢いにのるさいとうなおき氏のYouTubeチャンネル。「ポケモンカード公認イラストレーター」としても活動するさいとう氏は、7月28日に「【気まぐれ添削97】足りない!大事なもう半分の事!!」と題した動画を公開し、そのプロならではテクニックに視聴者から多くの反響が寄せられている。

 さいとう氏は視聴者のイラストに対して上達のためのアドバイスを送る「気まぐれ添削」と題した動画シリーズを発信中。2019年10月1日にチャンネルは誕生し、以降、着実にファン数を拡大させている。

 今回添削するのはペンネーム:をすむさんの作品で、タイトルは「まどろみ」。ベッドに横たわる女の子が描かれているが、“ふわっとした透明度のある儚げな女の子”をイメージして描いたという。をすむさんさんは「服の質感、背景、遠近感、小物類の描き方がまだ手探りです。ほかにも全体を通して気づいたことは、自分の励みになるので、ビシビシと添削をお願いします」と相談。かなり向上心の高い方ということが伝わってくる。

【気まぐれ添削97】足りない!大事なもう半分の事!!

 まずこのイラストを受け、さいとう氏は「衝動的に身の回りのものを描いているとのことですが、しっかりと全てのものをきちんと描こうとする意気込みが伝わってきます。女の子の周りにある、ぬいぐるみの柔らかな質感、アニュキュアの瓶など、細かなニュアンスがしっかり描かれてます。それだけでをすむさんの熱意と、絵を楽しんで描かれていることが伝わってきます」と語る。

 続けて「なによりも感心したのは視線誘導です。つまり絵の中でメインとなる“見て欲しい部分”にちゃんと目がいくということ。そういう工夫ができているので、非常に見やすい画面作りができています。これは客観的に自分の絵がどう見られているのかを理解しているように思います。素晴らしいです」と話した。

 その上で何を添削していくのかーー? ずばりさいとう氏は「モチーフを上手く描くことと、1枚の絵を上手いと思わせることは、実はちょっと違うんです。この絵は個々のモチーフは良く描けているけど、1枚の絵としてはもうちょっと工夫できる」と語る。

 そうして始まった添削作業。さいとう氏はまず女の子の髪の毛をぶわーっと広げ、絵的な見栄えを良くした。さらにぬいぐるみを、女の子が抱き抱えることができるくらいに大きくし、存在感をアップさせた。タイトルが「まどろみ」ということから想像力を働かせ、さいとう氏はベッドの上で気怠そうにしている女の子の印象をより強いものにしていった。

 その上でこの絵に、日の光とそれを遮ろうとする女の子の手、眩しそうにしている目を加えていった。これにより、透明感と儚さが格段にアップしたように感じられ、「まどろみ」というタイトル/コンセプトとこの1枚の絵が、ピッタリな内容になったと思う。

 元のイラストも上手だが、さいとう氏の添削後はまさに圧巻の仕上がりと言えるだろう。この動画に視聴者からは「光が綺麗…物語が生まれてて毎回すごいほんと。色の使い方がうまいなあ」「作者の意志を汲み取って作品の世界観は崩さずブラッシュアップできるのは本当にすごい!」といった称賛のコメントが寄せられている。

 気になる人はぜひ、動画をチェックしてみよう。さいとう氏のプロイラストレーターならではのテクニックに、感心してしまうはずだ。

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