プロ漫画家なら「画材」の量に10倍の差があっても素人には負けない? 慎本真先生の技術がすごい
各種アプリやウェブサービス、SNS等の隆盛により、漫画やイラストを発表できる場が急激に広がったことで、ウェブ発の人気作品も数多く登場している昨今。プロを目指す漫画家やイラストレーターの卵もそれだけ多く、YouTubeではプロによる添削動画や初心者講座が人気を博している。
そんななか、家族やアシスタントも出演するアットホームな動画で、初級者にもわかりやすくイラストや漫画の描き方を伝えているのが、漫画家の慎本真(しんもと・しん)氏だ。「ゲンロン ひらめき☆マンガ教室」でゲスト講師を務めるなど、技術を伝えることに長けた人気クリエイターだが、絵を描くことにそれほど関心がない人にとっても興味をそそる企画を多く送り出している。
そんな慎本氏が2月15日、また気になる動画を公開した。プロ絵師は「画材」に10倍のハンデをつけても、素人より優れた絵を描くことができるのかーー。基礎力の違いは画材では埋められないだろう、と直観するが、「【お絵描き】プロ絵師30gの画材vs初心者300gの画材でイラスト対決してみた!」というタイトルが面白い。「30gの画材」と「300gの画材」にどれくらいの差があるのか、つい動画を再生したくなる。
動画では実際に、慎本氏が30g、アシスタントのエスくんが300gの画材を使い、お絵かき勝負をしている。端的に言えば、画材を豊富に使えるエスくんは、色彩豊かに絵を表現することができる、ということだ。
まずは慎本氏が使用するアイテムを測量することに。ペン1本がおよそ10gで、つまりたった3色のペンしか使うことができない。一方の、エスくんもちろんたっぷりの材料でイラストを描けることとなったが、「これ画材たっぷりすぎて逆にしんどいパターンじゃない?」と予想していた。
その嫌な予感は的中。画力が慎本氏に比べて圧倒的に劣るエスくんは、宝の持ち腐れ状態になってしまった。一方の慎本氏はさすがはプロ、という仕上がりで、たった3色でも濃淡を使い分け、結果、3枚もの女性キャラクターのイラストを完成させていた。ちなみに、エスくんは「なっとうくん」という独自のキャラクターを完成させたが、味わい深いといえば味わい深いこの作品を見て、慎本氏は「空の黄色と地面の青が芸術性があって好きだけどね」とコメントしていた。