一見上手なカナダ人男性の自画像、絵画講師が添削すると? 海外人気も広げる “おじいちゃん先生”がすごい
各種アプリやウェブサービス、SNS等の隆盛により、漫画やイラストを発表する場が急増し、ウェブ発の人気作品も多く登場するようになった昨今。プロを目指し、ステップアップしたいと考えるクリエイターも増えており、そんな“漫画家/イラストレータの卵”の悩みに応える「添削動画」が流行している。
そのなかで、よりアカデミックな「絵画」というカテゴリでも、常に高再生数を記録する動画を展開しているYouTubeチャンネルがある。学生の頃、穏やかな笑顔と口調で授業を行う、生徒から人気の先生はいなかっただろうか? まさにそんなイメージの絵画講師・柴崎春通氏によるチャンネル「Watercolor by Shibasaki」だ。現在、実に91万人を超える登録者を抱えている。
柴崎氏は、1970年に和光大学芸術学科を卒業し、2001年には文化庁派遣在外研究員としてアメリカに留学。「The Art Students League of New York」等で水彩の研究を行っていたキャリアを持つ。ハッシュタグには「#おじいちゃん先生」の文字。そんなおじいちゃん先生こと柴崎氏は視聴者から寄せられた絵画を添削し、その映像をYouTubeで公開している。絵が上手くなりたい、絵に興味があるという人にはたまらないチャンネルだ。柴崎氏が飼っているネコ(マロンちゃん)も頻繁に登場するなど、独特の優しい時間が流れていることから、“見ていると癒される”と感じる人も多くいるのではないだろうか。
1月8日に公開された「【絵画の添削07】パッと見すてきな自画像もプロの画家がお直しすると…? !」と題した動画では、抽選の結果、20代男性、カナダの方の自画像が選ばれた。
まず柴崎氏は「パステルで描いたとのことですけど、真正面から堂々と描いていて、良いですね。色もたくさん使われています。肌の箇所にブルーやグリーンは使いにくいと思うんだけど、それを使っているんですね。お目目も光った感じで、雰囲気がとてもよく出ていますね」と良いところを語った。
一方で問題点は「(イラストに向かって左から)影が伸びているということは、こちら(左)から光があたっているということなのかな。そうだとすると、日向と日陰というのがもう少ししっかり表現されると、顔の立体感が出せると思います。それと、もし真正面から正対して描いているとすると、目の位置が上にありすぎるかと思いますね」などと指摘した。