『ザ・ファブル』海老原組長がカッコ良すぎる! 義理と人情の生き様に迫る
『ザ・ファブル』で佐藤明と洋子の良き理解者として登場し、第一部終盤で真黒組組長となった海老原剛士。前科5犯でバリバリの武闘派とされる彼だが、随所に「男気」を見せる場面があった。そんな海老原の魅力を検証してみたい。
※本稿は『ザ・ファブル』のネタバレを含みます。
町のために佐藤明を追い出そうとする
真黒組の仲介で平穏な生活を送るべく、大阪の大平市にやってきたプロの殺し屋・佐藤明と洋子(仮名)。浜田組長は組織と「持ちつ持たれつ」を主張し、2人を匿うことに協力的だったが、海老原は反対していた。
海老原は佐藤をシリアルキラーだと思いこんでおり、「この街のためにも組のためにも追い出したい」と子分の高橋に話すなど、追い出そうとしていたのだ。結局、佐藤がシリアルキラーではなく、本気で平穏な生活を望んでいることを知ると、2人で酒を酌み交わすなどして親交を深め、明に協力するようになった。
シリアルキラーのような人物が街にいることを望んでいなかった海老原。その姿は彼なりに大平市を守る意志を感じさせた。
ミサキを密かに見守る
親の借金を返すため仕事を掛け持ちするなど忙しい生活をしていたミサキ。その姿を海老原は密かに見守り、明に対し「俺らみたいなんが一番絡んじゃいけない子」と評していた。
また、親の借金を返し、目標とする店を出した際には無名でこっそり花を贈るとも発言し、優しさを見せていた。そして子分の小島がミサキをデリヘルで働かそうとした際には激怒し、組の落とし前として射殺。さらに組員にミサキとかかわらないよう厳命した。
凶暴かつ反社会的な行動を取る海老原だが、他人への情も持ち合わせている様子だった。
借りは必ず返す
海老原とも関わりがありながら、娘を人質にとられていたことから、真黒組の浜田組長の毒殺に加担したマツ。海老原はその行動を許すことができず、謝罪するマツを殺そうとする。
ところが拳銃を発射せず「闇商人のマツはここで死んだ。娘のところへ帰れ。ただの父親として」と話し、命を救った。これについて「洋子から連絡があってな。おまえのことについて念押しされている」「佐藤兄妹には借りがいっぱいある。不本意やが借りは返す。ヤクザやからな」と話していた。
このエピソードにも、海老原の持つ心優しさが表れていた。