『ザ・ファブル』で一番ヤバい奴は誰? 常軌を逸したキャラクターベスト5
※本稿は『ザ・ファブル』のネタバレを含みます。
南勝久原作の漫画『ザ・ファブル』。相手を殺すことを封じられた最強の殺し屋・佐藤明と、その妹として生活することになった、こちらもやり手の洋子が、さまざまなトラブルに見舞われながらも新たな人生を歩んでいく物語だ。
作品が人気となった理由の1つに、登場人物の常軌を逸した「ヤバさ」がある。今回はそんな『ザ・ファブル』に登場する「ヤバい奴ら」をランキング形式で紹介したい。
5位 アザミ
明と同じく殺し屋組織・通称「ファブル」の実行部隊に所属するアザミ。小太りで親切な人間を装い、初対面のマツにも親切心を見せていたが、実は闇の殺し屋で、「良い隠れ蓑になる。まさかあの人がってやつだ」と語っていた。
数々の修羅場をくぐり抜けたアザミは、明との決戦後に和解し、相棒のユーカリとともに組織を脱退。セカンドシリーズでは、現在の自分を「明にもらった命」と発言し、オクトパスで働きながら、「レンタルおっちゃん」もこなしている。
良い人を演じながら、実はプロの殺人者というギャップが非常に恐ろしい人物だ
4位 貝沼悦司
田高田社長が経営するデザイン会社「オクトパス」で働いていた社員、貝沼悦司。実際にいそうな嫌さ/ヤバさ、という面ではこの男が1位かもしれない。
同僚のミサキに興味を燃やし、カバンから部屋の鍵を盗み、小型カメラを仕掛けて盗撮していたほか、ミサキが過去に出演したDVDを買い集めてつねに視聴するなど、異様な執念を見せていた。その光景は不気味で、半ケツ状態で映像を見るシーンもあった。
明に盗撮を指摘されたことをきっかけに行動がさらに過激になり、ロープとスタンガンを用意し、ミサキの部屋に侵入しようとする。しかしミサキは部屋の鍵を変えていたため、計画は失敗に。
その後、明を病院送りにして鍵を奪うことを思いつき、帽子とマスクをつけて公園で待ち伏せするも、すぐに正体を見破られる。侵入未遂を関係者に目撃されたことから、盗撮と親が金持ちであることを宇津帆に知られてしまった。
宇津帆から、自身がミサキの部屋で盗撮する映像を見せられ、母親が示談金として6000万円を騙しとられると、「僕は悪くない。ミサキのせいだ」と逆上する。
そしてオクトパスでいきなり包丁を持ち、ミサキを刺し殺そうとした。ミサキの命は明が救うが、貝沼は宇津帆の実行部隊である鈴木に拉致され、最終的に転落死する。
殺人はしていないものの、その行動のすべてが反社会的。最終的に他人のせいにする思想も「ヤバい」もので、闇に生きながらも心に信念を持っていたスナイパーたちとは異なる、「本物のヤバさ」を持っていた。
3位 宇津帆(川平浩一)
表向きは興信所の所長として子供を守る活動をしているが、実は金持ちの甘やかされた子供を拉致したうえで殺害し、捜索を装って金を巻き上げるという凶悪なビジネスを展開していた男だ。
しかもこの男は過去に少女買春組織を持ち、ファブルから派遣された明に命を狙われたものの、逃げ切っていた。そしていつの日か遭遇するであろう明と決戦に向けて、準備を進めていたのだ。
宇津帆は貝沼親子から6000万円を騙し取ると、自分を殺そうとした男が偶然遭遇した明であることを知る。そしてビジネスを捨て海外逃亡の用意をしたうえで、決戦に挑む。
善人を装いながら次々と悪徳ビジネスに手を染め、人を騙し、殺めることをいとわない。悪役らしい最期を迎えることになったが、実に危険な人物と言えるだろう。