目黒蓮 & 道枝駿佑『消えた初恋』で変化する関係性 少女漫画の王道をどう演じる?

目黒&道枝『消えた初恋』で変化する関係性

 例えば付き合った直後、青木は「井田は自分のことが本当に好きなのか」とモヤモヤした気持ちを抱える。ドラマ化された部分で言えば、林間学校(原作では修学旅行)が夢ではないかと言ってみたり、井田の気持ちを確かめるのもなかなかできなかったり。他にも井田の気持ちが信じられなくて突き放すようなことを言ったり、手をつなぎたくてやきもきしたりしていたこともあった。だが、意外と(?)井田も青木のことが好きなのだ。もともとの性格もあるが、なにかがある都度、青木にしっかり向き合っているし、嫉妬している素振りを見せたり、青木が同じ進学先を希望したことに喜んだり……。感情があまり表に出ない故にわかりづらいこともあるが、井田の中でも青木への思いは着実に大きくなっていっている。

 こうした2人の関係性と心境の変化の中に、1カ所は「わかる」と共感できる点が盛り込まれていることで、より作品に没入できる同作。ドラマオリジナルのシチュエーションも回を追うごとに増えてきた。それも併せて、青木と井田の関係を楽しんでいきたい。

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