『ザ・ファブル』田高田社長は“理想の中年”? 冴えないけれど尊敬できる男気と優しさ
明の旅たちに凹む
山岡との死闘を終え、旅に出ることを決意した明。入浴中の田高田社長に「オクトパスを辞める」「旅に出る」と申し出る。
田高田は静かに受け入れたうえで、明に恋愛感情を持つミサキにも話してくれと諭す。そして明が最終出勤を終え部屋を出ようとすると、「ホンマにこれから旅に出るのか。明日にならんのか。お別れ会とかホラ…」と寂しそうな顔を見せていた。
突然辞めるといい出した明の申し出を受け入れるも、猛烈なショックを受けていた田高田社長。明を思いやる気持ちには、かなり強いものがあったようだ。
アザミとユーカリを雇い続ける
明や洋子と同じ組織に所属し、山岡を巻き込んで抗争に発展したアザミとユーカリ。死闘の末に明たちと和解した両者も、明と同じく情に訴える作戦で、オクトパスに入社している。
第二部ではウイルスによって経営難に陥るも、アザミとユーカリを雇用し続けていることが発覚。洋子は「不景気ならアザミとユーカリくらい解雇しちゃえばいいのに」と話していたが、田高田社長は「そういうわけにはいかん。アザミは何かとすぐ泣くし、関わった以上ちゃんと見とかな心配でなあ」と話し、ユーカリについても「あいつは世の中をナメたようなところがあるからな。それはそれで俺が教育できることしてやりたい」と話していた。
オクトパスにとっては決して優秀とは言えないアザミとユーカリを雇い続ける田高田社長。アザミとユーカリもそんな社長に恩義を感じているようだった。
田高田社長の優しさが『ザ・ファブル』を変えた?
明や洋子、そしてアザミとユーカリが殺人組織の人間であることを唯一知らず、ひたすら良い人に徹し、情けをかける田高田社長。殺人のプロである明、そしてアザミとユーカリが一般人の心を取り戻した要因には、彼の優しさがあるのかもしれない。