『ガラスの仮面』北島マヤの恋のライバル3人 ストーリーに欠かせない恋愛要素を考察
恋のライバルのラスボス 鷹宮紫織
由紀も舞も、マヤに片思いしている男性のことが好きだった。正確な意味では「マヤの恋のライバル」ではないのだが、鷹宮紫織(たかみや・しおり)は違う。彼女は速水真澄の婚約者なのだ。
財閥の令嬢である紫織は気品があって美しく、おとなしい性格だった。真澄よりかなり年下のマヤが恋敵だとは夢にも思わず、出会ってすぐはマヤにやさしく接していた。
だが紫織は真澄と一緒にいながら、彼がマヤにひとかたならぬ想いを抱いていることにだんだんと気づいていく。そしてとうとう狂気に陥り、自殺未遂をはかる。
『ガラスの仮面』終盤のキーポイントとなる存在である。
マヤは、優と舞がいっしょにいても何も思わなかったのに、真澄と紫織が仲良くしている姿を見るとショックを受ける。彼女に自分が真澄に恋をしていることを自覚させたのは紫織だった。
『ガラスの仮面』最後の見どころは、紅天女にマヤと亜弓どちらが選ばれるかだけではない。マヤ、真澄、優、紫織の関係がどうなっていくかにも読者は注目している。
恋愛漫画としても読める『ガラスの仮面』
演劇スポ根漫画とも言われる『ガラスの仮面』に恋愛要素が入ってくるのは、少女漫画だからだろう。演劇でマヤと亜弓が決着をつけること、そしてマヤの恋の行方。どちらもひとつの終着点に到達すると信じながら、新刊を待ちたい。