『ガラスの仮面』北島マヤの恋のライバル3人 ストーリーに欠かせない恋愛要素を考察

『ガラスの仮面』マヤの恋のライバル3人

 演劇に燃える少女・北島マヤを描いた大作『ガラスの仮面』(美内すずえ/白泉社)には恋愛要素も詰まっている。マヤを恋敵のように見る女性たちがたくさんいるのだ。ただマヤは、最初は一途に演劇に燃える少女で、一度は初恋も経験したが、今は「紫のバラの人」速水真澄に想いを寄せている。そのため恋敵……といっても、相手が一方的にマヤのことをそう思っているケースがほとんどだ。

   中でも大きな存在感を示した女性を三人、ピックアップして紹介したい。

マヤは役になりきっただけだが 絵川由紀

 舞台『嵐が丘』少女時代のキャシー役のオーディションに受かったマヤ。相手役は少年時代のヒースクリフ役の真島良(まじま・りょう)だった。

 彼はルックスも良く、『嵐が丘』の頃は、同じく役者の絵川由紀(えがわ・ゆき)とつきあっていた。由紀は少女時代のキャシー役のオーディションを受け、有力候補と見なされていた受けた美しい少女である。

 そんな由紀に災難がふたつ降りかかる。ひとつは、自分に決まると思っていた少女時代のキャシー役をマヤが演じることになったことで、もうひとつは、彼氏である真島良が稽古を重ねていくうちにどんどんとマヤに惹かれていったことだ。

 稽古序盤、マヤの悪口を言う由紀に良が反論したことから、彼女の不安は始まる。マヤは何も気づいていないが、彼氏が他の女の子に夢中になっていく様子をまざまざと見せられる由紀は辛い思いをする。

 本番の舞台で、良は、キャシーになりきったマヤの予期せぬアドリブで、ヒースクリフという役を超えてキャシー、つまりマヤに恋をするようになる。

 なお、良はこの後マヤに告白して振られ、潔く去っていく。

それ以来登場していないが、未だに読者からの人気が根強いキャラクターだ。

 良と由紀の恋愛関係がどうなったのかは、語られないままである。

桜小路優の元カノ 麻生舞

 マヤと初対面の頃からライバル心をたぎらせている少女がいる。桜小路優に憧れて彼女になった麻生舞(あそう・まい)だ。

 最初は桜小路を背後からそっと見ているだけだったが、29巻で再登場したときは優の彼女になっていた。だが、優が舞に恋をしている描写はない。妹のような存在だとはっきり明言している。

 『忘れられた荒野』『紅天女』(試演)とマヤと桜小路がたてつづけに相手役になったときは嫉妬心をたぎらせ、優がマヤのことをまだ忘れられていないことを見抜く。感情のままにマヤに怒りをぶつける舞だが、やがて優は舞に別れを告げた。

 めまぐるしく展開する三角関係だが、マヤは優に恋をしているわけではない。つまり舞は、優がマヤに片思いしている姿を見て嫉妬していたのだ。

 わがままで感情的な舞は読者の多くから好かれているとは言い難かったが、客観的に見ると可哀想なキャラでもあった。優はマヤを忘れるために舞と付き合ったのかもしれない。



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