『東京卍リベンジャーズ』タケミチとマイキーの関係はどうなる? 『新宿スワン』の展開から考察
【本稿は『東京卍リベンジャーズ』のネタバレを含みます】
アニメ化、そして実写映画化の後押しを受けて人気爆発中の『東京卍リベンジャーズ』。本作は、中学時代に付き合っていた人生で唯一の恋人であるヒナが殺されてしまう最悪の未来を変えるべく、主人公の花垣タケミチがタイムリープを繰り返し、元凶である不良グループ「東京卍會」の頂点を目指す物語だ。
不良×タイムリープという物語の意外性はもちろんのこと、外見や内面がかっこいいキャラクターたちが登場するところが本作の魅力なのではないだろうか。『東京卍リベンジャーズ』に登場するたくさんの魅力的なキャラクターたちの中でも特に注目したい2人がいる。それが、主人公の花垣タケミチと「東京卍會」の総長である佐野万次郎ことマイキーだ。
最終章のミッションは「マイキーを救うこと」
人気絶頂の中、今年の6月に発売された「週刊少年マガジン」27号でついに最終章へと突入した『東京卍リベンジャーズ』。冒頭でも述べたように、本作はタケミチがヒナを救う物語であるが、最終章ではさまざまな紆余曲折を経て「マイキーを救う」というミッションの下、物語はさらに動き出す。
マイキーは「無敵のマイキー」という異名を持つほどいつだって無敵にかっこよく、無敵に強い。彼の強さにタケミチは何度も鼓舞され、たくさん助けられてきたが、強さと弱さは紙一重......。強さの裏にはとてつもない心の弱さと闇が広がっているのだ。
そんな彼の闇が垣間見えていくにつれて、タケミチとマイキーの関係性も徐々に変化していく。その変化は『東京卍リベンジャーズ』の作者である和久井健先生の代表作の一つ『新宿スワン』のタツヒコと真虎の関係性を彷彿とさせた。
『新宿スワン』から感じるタケミチとマイキーの関係性
『新宿スワン』とは、新宿歌舞伎町を舞台に主人公の白鳥龍彦ことタツヒコがひょんなことからスカウントマンを始め、次第に裏社会の過激な抗争劇へと身を投じていく物語。そして、タツヒコをスカウトマンの道へと導いたのが真虎という男性だ。
真虎はタツヒコが所属するスカウト会社「バースト」の幹部で、見た目のかっこよさはもちろん、喧嘩の強さ、頭の回転の速さや鋭い洞察力を持ち、マイキーのような「無敵」っぷりを感じさせる。登場初期はタツヒコの良き上司であり、人間としても憧れの存在として描かれていた真虎。しかし、物語が進むにつれてこの2人の関係性は大きく変化していく。
タツヒコにとっては憧れでいつか追い越したい存在であった真虎はいつしか敵となり、そんな彼に対して複雑な感情を抱きながらも真相を解明すべく奮闘してくのだ。