THE RAMPAGE 藤原樹が語る、小説『BOT』で描かれるメンバーの関係性 「実際のグループと重なる部分がある」
LDHが仕掛ける総合エンタテインメント・プロジェクト『BATTLE OF TOKYO』を物語化した小説の続編『小説 BATTLE OF TOKYO vol.2』が7月16日に発売された。
リアルサウンド ブックでは、『小説 BATTLE OF TOKYO vol.2』に登場するメンバー3組にインタビュー。今回はTHE RAMPAGEの藤原樹に同作の魅力を語ってもらった。(編集部)
参考1:BALLISTIK BOYZ 加納嘉将&奥田力也が語る、小説『BATTLE OF TOKYO』の"圧倒的な面白さ”
参考2:FANTASTICS 世界&澤本夏輝が語る、小説『BOT』で見出したもの「魅せ方のスキルをAstro9が成長させてくれた」
自分が演じてみたい役のイメージを書いた
――まずは、小説 『BATTLE OF TOKYO vol.2』を読んだ率直な感想を聞かせてください。藤原:今年2月に発売された『BATTLE OF TOKYO vol.1』では、各グループの紹介や全体的な世界観について書かれていました。今回発売した『BATTLE OF TOKYO vol.2』は、そこからさらに踏み込んだ展開になっています。たとえばROWDY SHOGUN(≠THE RAMPAGE)では、僕のキャラクターであるキサラギ(KISARAGI)やミーヤ(MI-YA/≠神谷健太)といったメンバーをフィーチャーして、彼らの生い立ちやどんな想いを抱いて闘っているのかを描いているので、いろいろなことを考えさせられました。vol.1以上にストーリーに入り込んで読むことができました。他のグループに関しても、実際のグループとBATTLE OF TOKYO内のグループとでは重なる部分があって、「たしかに、現実でもこの人はこういうところがあるな」と思いながら読めたので面白かったです。
――ということは、樹さんは「このキャラクターの中の人はこのメンバー」というのを把握しながら読んでいたんですね。
藤原:まだ全員の名前を覚えているわけではないので、名前が出てくるたびに公式Instagramなどでキャラクターを確認して、実際のメンバーと一致させながら読んでいきました。もちろん、いち小説としても面白いとは思いますが、実際のメンバーと照らし合わせながら読んでいくと、より楽しめる作品だと思います。――それほど登場人物の多い『BATTLE OF TOKYO』で、今回、ご自分のキャラクターがフィーチャーされると知った時はどう思いましたか?
藤原:それこそ、僕らのグループは16人もいるので、まだ自分は出てこないと思っていました。vol.1ではあまり目立っていなかったので(笑)。でも、マネージャーさんから「今回はキサラギがフィーチャーされるから」と連絡が来た時は、素直に嬉しかったです。いざ読んでみたら、思っていた以上に出番が多くて。ここからさらにメンバー一人ひとりのルーツが明かされていくのだと考えると、なおさら今後の展開が楽しみになりました。――キサラギこと“如月愁”は「高い知性と教養で真贋を見極める御曹司」です。キャラクターの名前や生い立ちはメンバー自ら決めたそうですが、キサラギを生み出すにあたって、樹さんはどんなことを考えていたんでしょうか?
藤原:どのようなキャラクターにしたいか?というアンケートに答えたのは、実は2~3年前になります。だから、僕もそうですし、みんなも『BATTLE OF TOKYO』がどんなプロジェクトなのかをよくわかっていない状態で考えていました。あまり難しく考えずに、ただ自分が演じてみたい役のイメージを書いていきました。その結果、財閥の御曹司として育った恵まれた存在でありながら、“プロテクト(守護)”という“異能(スキル)”に目覚め、自分にしかできないことを求めてROWDY SHOGUNの一員になる、というキャラクターが生まれました。あと、これは初めて言うのですが、アンケートを書いている時、隣に劇団EXILEの佐藤寛太くんがいて。寛太くんに相談しながら考えたので、キサラギのキャラ設定には寛太くんの意志も込められています(笑)。
――合作だったんですね。西洋風の名前を付けるメンバーが多い中で、“如月愁”という日本名にした理由はなんですか?
藤原:寛太くんにROWDY SHOGUNが街の用心棒だと伝えたら、新選組の一員のような感じにしたらカッコいいんじゃない?と、アドバイスをしてくれました。それで日本人っぽい名前のほうがいいかな?と思ったんです。英語の名前を付けるメンバーが多かったので、メンバーと区別するためにも、そのほうがいいかなと。……といっても、“如月”にした理由は、「お金持ち 名前」で検索して出てきた中で、一番カッコいいと思ったからなんです(笑)。
――そういう理由だったんですか(笑)。如月は旧暦で2月を指す言葉だから、てっきり2月に何か意味があるのかと思っていました。樹さんは10月生まれだし、2月には何が隠されているんだろう?と。藤原:同じことをファンの方にも言われました。でも、僕自身はそこに深い意味を持たせていなくて。下の名前の“愁”も、中国語だと“樹”を「树 シュー」と読むので、“如月”と繋げた時の語呂の良さからこの名前に決めました。
――樹さんが以前から勉強していた中国語が、ここで活かされたんですね。また、vol.1でも<物静かな『ミーヤ』と『キサラギ』のコンビ>と紹介されていたように、キサラギはミーヤの相棒のような立ち位置で登場します。おふたりといえば、ファンの方の中では“しゃべれない2人”として有名。vol.1の発売後には、SNSで「BATTLE OF TOKYOの世界でも、しゃべ2は健在」といったコメントを多数見かけました(笑)。
藤原:あははは。しゃべれない2人も、今回はたくさんしゃべっていましたね。
――作家の月島総記さんには、この関係性も事前に伝えていたんですか?
藤原:キャラクターの名前や生い立ちは自分たちで考えましたが、関係性については、こちらからは特に伝えていませんでした。でも、スタッフさんによると、月島総記さんがSNSで僕らのことをリサーチして書いてくださったそうです。THE RAMPAGEでハイサイコンビと呼ばれる健太さん(≠ミーヤ)と(与那嶺)瑠唯さん(≠GUSK/グスク)が、『BATTLE OF TOKYO』でも昔馴染みの関係として描かれていたり、もともと幼馴染みのような関係で、機械に強い(鈴木)昂秀(≠A-NOT/エイノット)と龍(≠JOE/ジョー)が情報担当のコンビとして登場したり、細かいところまでこだわっていてすごいですよね。僕、以前アンケートで「好きな食べ物は?」って聞かれた時に「オムライス」と答えたんです。そうしたら、vol.2でキサラギがオムライスを食べているシーンが入っていて、こんなことまで盛り込んでくださったんだ!と驚きました。ミーヤが食べている餃子もきっと、健太さんがよく食べているあの店のメニューなんだろうなぁと、実物をイメージしながら読みました(笑)。