『こち亀』両津勘吉は苦労人だった? 笑顔の裏に隠された、暗い過去を振り返る
出生時にも大地震が……
時は昭和20年代。両津銀次が雨の中お産婆さんを呼びに行き、おぶって家に帰る。すると、母が産気づいていた。
陣痛に苦しむ嫁を前に、銀次は「明日は重馬場になりそうだ」と競馬新聞を読む。さらに地震が襲い、銀次はタンスを抑える。そのとき、両津勘吉がこの世に生を受けたのだ。
すると地面に花札の「赤短」ができていた。そして生まれた勘吉も、花札を見ていたのだった。(69巻)
出生時にも競馬新聞を読む父親と、地震発生、そして花札。両津は覚えていないだろうが、あまりいい環境とはいえないだろう。
悲しみも描かれている『こち亀』
こち亀には様々なシーンが登場するが、両津が抱える悲しみも描かれている。悲しい経験しているからこそ、それをバネに強欲で負けず嫌いでハングリーな両津勘吉が生まれたのかもしれない。