強敵と書いて友と呼ぶーー科学漫画『Dr.STONE』の芯にある、ジャンプ漫画の哲学

強敵と書いて友と呼ぶーー科学漫画『Dr.STONE』の芯にある、ジャンプ漫画の哲学

 稲垣理一郎(原作)とBoichi(作画)が手がける『Dr.STONE』(集英社)は、「週刊少年ジャンプ」で人気連載中の科学漫画。舞台は全人類が突然石化して約3700年後の未来。人類の文明が滅びた大自然の中で目覚めた高校生の天才科学者・石神千空は、同級生の大樹らと共に石化した人々を蘇らせて科学王国を築き上げる。そして、全人類が石化した謎を究明するために、科学船ペルセウスに乗って仲間たちと共に冒険の旅に出る。

 科学が題材ということもあって、本作は徹底した論理的思考で作られているのだが、堅苦しさがないのは、主人公の千空が論理的思考を持った頭脳派でありながら、少年漫画の主人公らしい大胆不敵な性格だからだろう。

 人類滅亡後の世界を舞台にしながらも明るく楽しい本作は、『ONE PIECE』に匹敵する前向きな気分になれるジャンプ漫画である。

以下、ネタバレあり。

 最新刊となる第20巻では、物語が新たな展開を向かえる。

 石化解除液を作るために必要な大量のコーン(から採れるアルコール)を求めてアメリカに上陸した千空たちは、Dr.ゼノが率いるアメリカの科学王国と衝突する。激しい戦いの末、千空たちはゼノの捕縛に成功したが、科学船ペルセウスを制圧されてしまう。人質となった仲間たちを守るために、メカニックのブロンディと交渉することになった千空は、石化解除液のレシピを伝え、アメリカを100万人の石化を解くためのコーンシティとして中立特区にしないかと持ちかける。

 ブロンディはゼノが連れ戻すまでという条件付きで千空の申し出を受け入れるが、狙撃手のスタンリー・スナイダー率いる特殊部隊は、ゼノ奪還のために千空たちを空母で追撃。千空たちは奪い取ったゼノのボートでスタンリーたちから逃走しながら、石化光線発信の地である南米大陸へと向かうことになるのだが、ここで面白いのがゼノの立ち位置だ。

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